アビガンの副作用について

アビガンの副作用

アビガンは抗インフルエンザウイルス薬の1つです。

他の抗インフルエンザウイルス薬が効かない、または効果が十分に得られなかった新型インフルエンザウイルス(※1)や、再興型インフルエンザウイルス(※2)の治療薬として、国が使用する判断を出した場合に使用が検討されます。

そのため、アビガンには副作用や服用時の注意点があるため、服用する場合は使用者本人の同意や、医師の判断が必要となります。

このページでは、アビガンを服用した時に起こる副作用や注意点について、詳しく紹介します。

(※1)新型インフルエンザウイルス
人から人へ感染するウイルスを病原体とする、インフルエンザのこと。
国民の多くが免疫を獲得していないため、全国的に急速なまん延によって、生命や健康に重大な影響を与える恐れがある。

(※2)再興型インフルエンザウイルス
過去に世界的に流行したインフルエンザのこと。
現在の国民の多くが免疫を獲得していないので、全国的に急速なまん延によって、生命や健康に重大な影響を与える恐れがある。

アビガンの副作用で起こる症状

アビガンを服用した際に、副作用として起こる症状を紹介します。
主な副作用としては、下記の症状が報告されています。

【アビガンの主な副作用】
・血中の尿酸増加
・下痢
・好中球数の減少
・酵素AST、ALTの増加(肝機能障害)

アビガンを服用中にこれらの症状が現れた時には、医師にご相談ください。

※参考サイト:医療用医薬品|アビガン

重い副作用

アビガンは重い副作用として、下記の症状が報告されています。
アビガンを服用している時は、異常行動など体調の変化に気を付けてください。

家族など同居している人がいる場合は、重い副作用が現れる可能性があることを、事前に伝えておいてください。
もし下記のような症状や、体に何らかの異常が現れた場合は、アビガンの服用を中止して、医師の診察を受けてください。

【重い副作用】
・急に走り出す、徘徊するなどの異常行動
・ショック、アナフィラキシー
・肺炎
・劇症肺炎
・肝機能障害
・黄疸
・中毒性表皮壊死融解症
・皮膚粘膜眼症候群
・急性腎障害
・白血球や好中球、血小板の減少
・意識障害、幻覚、妄想、痙攣などの精神神経症状
・出血性大腸炎

アビガンを服用してはいけない人

アビガンは、下記に該当する人は服用できません。
もし該当する人がアビガンの服用を希望される場合は、必ず医師に服用についてご相談ください。

・妊娠中の人
・授乳中の人
・妊娠の可能性がある人
・本剤(アビガン)に含まれる成分に対して、過敏症の既往歴がある人

アビガンは動物実験において、胎児の催奇形性(胎児に奇形が起こる危険性)が確認されています。
そのため、妊娠中の人や妊娠の可能性がある人は服用しないよう注意してください。

※参考サイト:処方箋医薬品|アビガン錠200mg

アビガンの服用には注意が必要

アビガンは先述したように、他の抗インフルエンザウイルス薬が効かず、国が使用すると判断した場合にのみ使用が検討される治療薬です。

なお、アビガンは胎児への影響の可能性があるため、妊婦さんは服用できません。
妊娠の可能性がある人は、妊娠していないことを確認した上で服用し、服用中から服用終了後の7日間までは避妊を行う必要があります。

授乳中の人がアビガンを服用する場合は、授乳を中止する必要があります。

さらに、アビガンは精液にも移行するので、男性が服用する場合も注意が必要となります。
男性が服用する場合、服用中から服用終了後の7日間までに性行為を行う際には、必ず避妊を行う必要があります。
なお、この期間の間は妊婦さんとの性行為は控えてください。

その他にも、アビガンには異常行動などの副作用が報告されています。

アビガンの服用を希望される場合は、上記の点も踏まえたうえで、必ず医師に相談してください。

まとめ

アビガンは、抗インフルエンザウイルス薬としては承認されていますが、医師の判断や同意が必要となるため、いつでもすぐに服用できる薬ではありません。
重い副作用の発現が現れる可能性もあり、服用してはいけない人もいます。

インフルエンザウイルスの治療のために服用を検討されている場合は、必ず医師に相談して医師の判断・指示のもと服用してください。

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