痛風の発症と概要

痛風とは

痛風とは、尿酸が結晶化してしまう事で激しい関節炎を起こしてしまう病気です。
この"結晶化"という現象は、尿酸が身体の中に溜まり過ぎてしまうので「溶け難くなった尿酸」が固まることで"関節周囲"に溜っていきます。

時間を掛けてゆっくりと溜っていくので、はじめは気付きませんが、次第に尿酸の結晶が溜っていくことで激しい痛みを伴う痛風へと発展していきます。

この症状を放置してしまうと、関節への激しい痛みを繰り返すようになります。

また、身体の色々な部分に「結節(けっせつ)」という発疹の1種が出来ることや腎臓の働きが悪くなってしまう重い病気になります。

この病気を発症するのは殆どが男性で、痛風患者の95%が男性となっています。

痛風の症状と特徴

痛風の初期症状

痛風と聞くと突然激しい痛みに襲われるというイメージがありますが、いきなり痛風を発症する訳ではなく、最初に「高尿酸血症」になります。
その影響で、血液中の尿酸値が高いままの状態が続くことで、痛風が発症となります。

症状として多いのが「足の親指」の関節の部分が赤く腫れあがり、耐え難い痛みを起こすというものです。
またこの痛みを「痛風発作」といい、1度発作が起きると7~10日続くとされ、次第に痛みを消えていきます。
その後はまったく痛みがなくなるので、治ったようにも思えますが、発作的に痛みが出るようになるので、注意が必要です。

こういった発作を抑えるためには、炎症を抑える薬で早く治ることもありますが、多くの人が1年以内に同じ発作を起こすと言われています。
繰り返すことで足の親指だけでなく"足首"や"膝"の関節なども腫れるようになり、発作が起こる感覚も短くなるので怖い病気です。

最終的に重症化すると「慢性痛風(発作が治まらない内に、新たな発作が起きる)」と呼ばれるものになる可能性も高いです。

合併症によって「腎不全」「脳卒中」「心筋梗塞」などで、死に至ることもある危険な病気となります。

痛風の原因

スバッと検証!ライフ博士の痛風講座

最近のビールのCMで「プリン体OFF」なんて言葉を良く耳にするはずです。
このプリン体が尿酸を作りだす原因になっています。

ですが、プリン体は身体のエネルギー源とも言われ、人の血液内には常に一定量の尿酸が存在しています。
ちなみに、健康な人の体内では1日に約600~700mgの尿酸が作られています。
これとほぼ同じ量が腎臓から排泄されるので、身体の中の尿酸量は一定の状態が保たれています。

食生活などからプリン体を摂り過ぎてしまうと、血液中の尿酸値がグングン上昇するので、7.0mg/dlを超えると「高尿酸血症」になります。
ここまでくると上記で説明したように、痛風発症目前です。

尿酸値を上昇させる原因について、ライフ博士が解説します。

食事と肥満

尿酸値の高い人の殆どが肥満と言われています。
早食いや大食い、不規則な食生活を繰り返すことは、尿酸値を高める要因になります。
また「レバー」や「魚卵」「干物」などの食材は、非常にプリン体が多いので、摂り過ぎると尿酸値は上昇します。

アルコール

プリン体が多いのは「ビール」というイメージを持たれる人は多いですが、ビールに限らず他のアルコール類にも同じことが言えます。
アルコールが体内に入ることで、尿酸が合成されるようになります。
またアルコールには「尿酸の排泄を低下」させてしまう働きもあるので、体内に溜ってしまう要因になります。

ストレス

精神的な負担が積み重なることで「自律神経の機能」や「免疫機能」の低下「ホルモンバランスの乱れ」が起こると考えられています。
これらの要因が、腎臓から尿酸を排泄させる機能を低下させるので、数値が上昇すると言われています。
また、ストレスからくる暴飲暴食にも同じことが言えます。

激しい運動

身体を動かし過ぎてしまうと、筋肉に疲労物質である「乳酸」が溜まります。
この乳酸も尿酸を排泄する機能を低下させるので、数値の上昇に繋がります。
スポーツなどで身体を動かすことは大事ですが痛風の発症を抑えるためには運動はほどほどにしなければなりません。
この他にも、家族や親類に痛風持ちの人がいる場合には遺伝によって、腎臓病や高血圧症の薬の副作用によって尿酸値は上昇すると言われています。

なぜ痛みの発作が起こるの?

ここで重要となるのが「尿酸」と「白血球」になります。
関節周囲に溜った尿酸の結晶は、剥がれ落ちることがあります。
すると、これを異物と見なしてしまい、免疫機能の1つである「白血球」が排除するために攻撃を加えてしまいます。
その攻撃の結果が、関節に炎症を起こし激しい痛みとなって発作を起こすようになります。

日常で行う痛風対策

プリン体の多い食材はほどほどに
尿酸値がすでに高い人は、控える必要があります。

十分に水分を補給する
尿酸を多く排泄させるために、水分を多くとって尿量を増やしていきましょう。

意識して野菜を食べる
野菜、いも類、海草類などはアルカリ性の食品です。
アルカリ性の食品には、尿酸を溶かす効果が期待出来るので、意識して摂取することをオススメします。

アルコールは控えめにする
上記にも記載しましたが、ビールなどのアルコール類は数値を上昇させたり、排泄機能を低下させるので飲み過ぎには要注意です。

上記と併せて、痛風発作を未然に防ぐためには、ザイロリックの服用が必要です。
「痛風患者には常備薬」とまで言われるほど認知度が高い医薬品です。

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