バイアグラ

バイアグラが血圧に与える影響|飲んではいけない人と注意点

バイアグラ

バイアグラは血圧に影響を与える

ED治療薬として有名なバイアグラですが、もともと狭心症の治療薬だったため、血圧に影響を与えます。

そのため、以下に該当する方は服用してはいけません。

【バイアグラと血圧の関係】

バイアグラ服用禁止となる
高血圧値
170/100mmHg以上
高血圧の基準値140/90mmHg以上
正常値135/85mmHg未満
低血圧の基準値100/60mmHg以下
バイアグラ服用禁止となる
低血圧値
90/50mmHg以下
※最高血圧/最低血圧mmHg

バイアグラには血管拡張作用があるため、高血圧の方が服用すると急に血圧が降下する可能性があります。

またすでに低血圧の方が服用するとさらに血圧が降下し、危険な状態になる可能性があります。

ここではバイアグラが血圧に与える影響と服用の際の注意点について詳しく説明します。

バイアグラが高血圧の人に与える影響

バイアグラは服用すると血圧を降下させる作用があるため、高血圧の人は使用できない場合が多いです。

しかし高血圧の場合でも、数値によっては服用できる場合があります。

次の項目ではバイアグラの服用ができない血圧の数値や、服用できるケースについて説明します。

高血圧の人がバイアグラを服用できない理由

高血圧の人がバイアグラを服用できない理由は、バイアグラの服用により一気に血圧が下がり、危険な状態になる可能性があるからです。

通常、高血圧とは最高血圧140mmHg以上、最低血圧90mmHg以上となっています。

その中でも特に最高血圧170mmHg以上、最低血圧100mmHg以上の場合は安全性を保障できないとしてバイアグラの臨床試験の対象からも除外されているため、処方もしてもらえません。

また高血圧で日ごろから血流がよくない状態の体に、急に血流のよくなる医薬品を投与すると血流障害をおこし、臓器に問題が起こることもあります。

実際に心筋梗塞につながってしまったケースもあるため、血圧の高い方はバイアグラを飲む前にまずは血圧の治療からはじめましょう

高血圧の人がバイアグラを服用できるケースもある

高血圧の人でも、バイアグラを服用できるケースもあります。

それは高血圧と診断される最高血圧140mmHg以上、最低血圧90mmHg以上ではあるものの、最高血圧170mmHg以上、最低血圧100mmHg以上には該当しない場合です。

その場合は降圧剤との併用という形で、バイアグラの服用が可能です。

しかし降圧剤の中には併用注意薬にあたるものもあり、併用可能な降圧剤においても注意事項が数多く存在するため、必ず医師の指導の下服用してください

高血圧治療に使用される代表的な降圧剤

・利尿薬
・カルシウム拮抗薬
・β遮断薬
・アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬
・アンジオテンシン変換酵素阻害薬

中でも高血圧の治療薬として使用されている「ハイパジール」は、ED治療薬の併用禁忌にあたるため、服用している人はバイアグラをはじめとしたED治療薬を使用することができません。

参考:医療用医薬品 : ハイパジール

バイアグラが低血圧の人に与える影響

低血圧の人は、高血圧の人に比べるとバイアグラの服用に伴う影響は少ないとされていますが、低血圧の数値によっては服用が禁止されています。

次の項目では低血圧の人がバイアグラを服用できない理由と基準となる数値、服用できるケースについて説明します。

低血圧の人がバイアグラを服用できない理由

低血圧の人はもともと以下の症状があらわれやすいですが、バイアグラの服用でさらに血圧が低下し、症状が重くなる場合があります。

・立ちくらみ
・めまい
・朝起きることができない
・頭痛
・頭重
・倦怠感
・疲労感
・肩こり
・動悸
・胸部
・胸部圧迫感
・失神発作
・悪心

通常、低血圧とは最高血圧100mmHg以下、最低血圧60mmHg以下のことをいいます。

しかし、それよりも低い最高血圧90mmHg以下、最低血圧50mmHg以下の人は臨床試験においても安全性が保障できないと除外されているため、服用できません。

低血圧の人がバイアグラを服用できるケースは比較的多い

低血圧の基準値とされる最高血圧100mmHg以下、最低血圧60mmHg以下の範囲であっても、治療を必要とする低血圧症状が現れていない場合はバイアグラの服用が可能です。

現在低血圧の治療している場合でも、治療に使われる「血圧を上げる治療薬(昇圧剤)」はバイアグラの禁忌や併用注意薬にあたるものではないため、併用しても問題ないとされています。

しかし思わぬ悪影響が出る可能性がまったくないとはいえないため、低血圧治療中の方は自己判断せず、医師に相談してからバイアグラを服用した方がいいでしょう。

もし服用した際に低血圧の症状があらわれた場合は服用をやめ、すぐに医師の診察を受けてください。

バイアグラを飲む前には血圧の測定を

バイアグラはもともと狭心症の治療薬だったため、血圧降下作用があります。

急激に血圧が降下するとめまいや吐き気などの症状があらわれ、ひどい場合は失神してしまうことがあるため、バイアグラの服用前には血圧を測定することをおすすめします

【バイアグラと血圧の関係】

バイアグラ服用禁止となる
高血圧値
170/100mmHg以上
高血圧140/90mmHg以上
正常値135/85mmHg未満
低血圧100/60mmHg以下
バイアグラ服用禁止となる
低血圧値
90/50mmHg以下
※最高血圧/最低血圧mmHg

血圧の数値が正常値に近しい場合はバイアグラを服用しても問題ないとされています。

もし計測して血圧の数値がとても高い、とても低い場合は少しくらい大丈夫だろうと自己判断せず、バイアグラを服用する前にかならず医師に相談してください。