EDと食事の関係について
EDの原因は人それぞれですが、その一つとして挙げられるのが食事です。
中でも、血管の健康状態に左右される器質性EDは肥満や高血圧などの生活習慣病が原因とされており、特に日頃の食事が大きく関わっています。
出来る限りバランスよく健康的な食生活を送ることがEDの改善には必要です。
その上で次のような栄養素を摂取することでEDの予防・改善が期待できます。
・亜鉛
・シトルリン
・DHAやEPA
・ビタミンE
いずれも身近な栄養素ですが、食事のバランスが偏っていると不足しがちな栄養素でもあります。
EDの予防・改善ができる栄養素について詳しく解説していきます。
亜鉛
EDの予防・改善のために、優先して補給したい栄養素が亜鉛です。
亜鉛は男性ホルモンであるテストステロンの分泌を促す働きがあります。
テストステロンは性機能に深く関わっていますが、年齢とともに減少していきます。
テストステロン値が低い高齢男性を対象とした海外の実験では、亜鉛の6カ月継続摂取で体内のテストステロン値が約2倍に増加したとの報告がありました。
参考:Zinc status and serum testosterone levels of healthy adults
実験結果はあくまで一例ですが、亜鉛の摂取はEDの予防・改善に期待が持てます。
亜鉛はミネラルの一種で、牡蠣や牛肉などに多く含まれています。
食品名 | 目安量 | 亜鉛含有量 (mg) |
牡蠣 | 5粒(60g) | 7.9 |
ホタテ(生) | 3個(60g) | 1.6 |
牛肩ロース | 1食分(70g) | 3.9 |
牛もも肉 | 1食分(70g) | 2.8 |
卵(全卵) | 1個(50g) | 0.7 |
ご飯(精白米) | 茶碗1杯(150g) | 0.9 |
厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」によると、1日あたりの亜鉛の摂取推奨量は以下になります。
上記を参考にして、毎日の食事に亜鉛を取り入れてみましょう。
シトルリン
EDの予防・改善を考えるのであればシトルリンも意識的に摂りましょう。
シルトリンはペニスの血管拡張に必要な一酸化窒素の生成を促すとされており、EDの改善効果が期待できる栄養素です。
さまざまな研究が行われていますので、今後EDの治療で活用される可能性もあります。
シトルリンを多く含む食品として有名なものはスイカですが、果物ならメロンにも含まれています。
このほか、きゅうりなどのウリ科野菜がシトルリンを多く含むので、サラダや酢の物、漬物などで取り入れてみるとよいでしょう。
DHA /EPA
DHAやEPAもEDの予防・改善効果が期待できる栄養素です。
これらは必須脂肪酸の一つで、血液をサラサラにする働きがあるといわれています。
スムーズな血液の流入を必要とする勃起に、血液の状態を良くすることは必要とされています。
血中の中性脂肪も減らすとされるため、肥満の予防・解消や、肥満からくるEDの予防にも効果が期待できます。
DHAやEPAは、サンマやサバ、イワシなどの青魚に多く含まれます。
種類 | 量 | 目安量 | DHA(mg) | EPA(mg) |
さんま | 150g | 中1尾 (頭・骨付き) | 1468 | 886 |
さば | 100g | 1切れ | 1069 | 728 |
さけ | 100g | 1切れ | 820 | 492 |
いわし | 100g | 中1尾 (頭・骨付き) | 568 | 690 |
あじ | 150g | 中1尾 (頭・骨付き) | 505 | 275 |
参照:国立病院機構|DHA・EPAの働き 1回に食べる目安量
1日にDHAとEPAを合わせて1000mg以上摂取することが望ましいとされています。
ただ、生魚を購入して料理で使うのは手間がかかるため、楽に摂取するのであれば缶詰を活用しましょう。
特にサバ缶は1缶あたりのDHAとEPAの量が多く、DHA1300mg・EPA930mgとされています。
ビタミンE
ビタミンEもEDの予防のために意識して補給したい栄養素です。
ビタミンEは強い抗酸化作用を持つ微量栄養素の一つで、男性更年期障害を予防する効果が期待できます。
男性更年期障害はEDの原因になるため、ビタミンEを摂ることでEDの予防につながります。
ビタミンEを豊富に含む食べ物はアーモンドです。
気軽に食べられますので、間食に取り入れてみるとよいでしょう。
また、DHA・EPAを含むウナギやイワシもビタミンEが豊富です。
野菜ではアボカドやモロヘイヤに多く含まれています。
EDを悪化させてしまう食事
EDを予防・改善したいのであれば、亜鉛やシトルリン、DHAなどを含む食べ物を積極的に摂る必要があります。
一方、EDを悪化させてしまう食べ物もありますので、しっかり覚えておきましょう。
以下に該当する食事は、原則として避けるか、食べる回数を減らすべきです。
・高カロリーの食事
・高塩分の食事
・脂肪分が多い食事
いずれも体によくないばかりか、EDを悪化させるリスクがあります。
これらの食事が中心になっている方は、食生活の見直し・改善を行いましょう。
高カロリーな食事
まず避けたいのが高カロリーの食事です。
カロリーの高い食事は肥満に繋がるだけでなく、糖尿病や動脈硬化などのリスクを高めます。
結果的に血流が悪化し、EDにつながる危険がありますので、食事のカロリー管理には注意しましょう。
高カロリーな食事の代表として挙げられるのは、ハンバーガーなどのファーストフードや揚げ物、スナック菓子です。
ファーストフードの場合、たった1食で1,000キロカロリーを超えるケースもあります。
どうしても高カロリーな食事を避けられない時は、積極的に運動してカロリーを消費しましょう。
塩分が高い食事
高塩分の食事もEDを悪化させるおそれがあります。
塩分を摂りすぎると高血圧になるほか、動脈硬化のリスクを高めてしまいます。
血管の動きに影響しますので、勃起力に不安を感じている方は注意が必要です。
高塩分の食事の例としては、インスタントラーメンやレトルト食品が挙げられます。
特にインスタントラーメンはスープが高塩分で、1日の摂取目安量の半分以上に達するケースもあります。
味が濃い食事が好きな方は、減塩の食品や調味料を意識して選ぶほか、スパイスの活用で食事にしましょう。
脂肪分が多い食事
EDを予防・改善したいなら、脂肪分の多い食事も避けるべきです。
脂肪分の多い食事は肥満をまねき、動脈硬化のリスクを高めるおそれがあります。
血液がドロドロの脂質異常症になる可能性もあるため、なるべくヘルシー志向の食事を心がけましょう。
脂肪分を多く含む食べ物は、ファーストフードや揚げ物、スナック菓子です。
市販の菓子パンや惣菜パンも脂肪分が多く含まれています。
また、栄養価の高いナッツ類も脂肪分が多いため、食べ過ぎには注意しましょう。
食事の改善だけでEDが解決しない場合
EDの予防・改善には食事の見直しが必須ですが、食事の見直しだけではEDを解決できない可能性があります。
もし食事改善後もEDの状態が続くなら、ED治療薬の服用も検討してみましょう。
ED治療薬には以下のような種類があります。
商品 | バイアグラ | レビトラ | シアリス | 効果の持続時間 | 約4~5時間 | 約5~10時間 | 約24~36時間 |
---|---|---|---|
効果が表れるまでの時間 | 約30分~1時間後 ※食事と一緒に服用した場合は1~2時間 | 約15分~30分後 | 約1~3時間後 |
効果のピーク時間 | 約1時間後 | 約45分後 | 約1~4時間後 |
副作用 | あり | あり | あり (現れにくいとされている) |
特徴 | ED治療薬の中でも、高い知名度を誇る | 最短15分で勃起効果発現 | 最大36時間の勃起持続効果 |
商品ページ | バイアグラの詳細はコチラ | レビトラの詳細はコチラ | シアリスの詳細はコチラ |
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ED治療薬は、ペニスを勃起しやすくするための薬で、服用後数十分ほどで効果が出始めます。
性行為の前に服用すれば、中折れのリスクを低減できます。
持続時間は薬によって異なりますが、数時間は勃起しやすい状態が続きます。
ED治療薬がどんな薬か気になっている方は下記のコラムを参考にしてみてください。