フィナステリドは、アメリカの製薬会社が前立腺肥大の治療を目的として開発した成分です。
しかし、投与した患者に多毛症の症状が確認されたことから、AGAの治療薬として認可された経緯があります。
現在では世界数十カ国で薄毛の治療に使われており、日本でもポピュラーなAGA治療薬の有効成分となっています。
フィナステリドはAGAや薄毛の改善が期待できるものの、飲み方には注意する必要があります。
そこで、フィナステリドの飲み方や服用中の注意点、服用できない方について解説します。
フィナステリドの飲み方・服用方法について
フィナステリドの基本的な飲み方は次のとおりです。
・服用時は水またはぬるま湯で飲むこと
・服用回数は1日1回、1回あたり1錠まで
・1日あたりのフィナステリド摂取量は最大1mgが目安
・服用間隔は24時間以上空けること
・継続的な服用が必要
フィナステリドを服用する際は水かぬるま湯を使い、1日1回・1錠を目安に服用しましょう。
摂取量は1日1mgが上限で、服用間隔は最低でも24時間空ける必要があります。
効果を実感できるまでは、継続的な服用を心がけましょう。
フィナステリドの飲み方に関する注意点
フィナステリドは、飲み方に注意が求められるAGA治療薬です。
そのため、服用をする間隔やフィナステリドの摂取量、さらには服用時間には気を付けておきましょう。
以下でフィナステリドの飲み方について詳しく解説します。
1日1錠(次の服用まで24時間の間隔を空ける)
フィナステリドの服用量は、1日1錠を上限にしておきましょう。
服用量を多くしても、AGAなどの改善効果が高まるわけではありません。
むしろ副作用のリスクが高まるので注意が必要です。
フィナステリドを服用した後は、次回の服用まで24時間以上間隔を空けましょう。
1日の最大摂取量は1mgまで
フィナステリドは通常は0.2mgを1日1回投与しますが、最大摂取量の上限が定められています。
上限は1日あたり1mgまでと決められていますので、これを超えないように注意しましょう。
最大摂取量を越えたとしても、発毛・育毛効果が高まることはありません。
毎日決まった時間帯に服用する
フィナステリドを服用する場合、できるだけ服用時間を決めておくと良いでしょう。
服用する時間帯がバラバラになってしまうと、フィナステリドの血中濃度を一定に保てなくなる可能性があります。
そのため、フィナステリドの服用する時間帯を決め、成分の効果を持続させることが望ましいと言えます。
また時間帯やタイミングが一定だと習慣化しやすくなるので、飲み忘れの防止にもつながります。
起床時や就寝前など、都合がいいタイミングを決めておきましょう。
効果が確認できるまで通常6ヵ月の連日投与が必要
フィナステリドでAGAや薄毛の改善を目指す方は、効果が確認できるまで継続して飲み続ける必要があります。
フィナステリドは体に吸収された時点で作用しますが、ヘアサイクルの正常化に長い時間がかかるためです。
効果が出るまでに必要な時間は人それぞれですが、通常6ヵ月程度の継続的な服用が求められます。
人によっては3ヵ月ほどで効果が発現するものの、ほとんどの方はそれ以上の時間がかかります。
効果が現れた後も服用は止めず、継続することが重要です。
フィナステリド服用中の注意点
フィナステリド服用中は、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
服用していることを医師へ伝え忘れたり、取り扱いを間違えたりすると、トラブルにつながる危険も潜んでいます。
以下で解説する注意点をしっかり覚えておきましょう。
前立腺がんの検診を受ける際は、医師にフィナステリドを服用していることを伝える
前立腺がんの検診を予定している方は、必ず担当の医師にフィナステリドを服用している旨を伝える必要があります。
前立腺がん検診では、PSAと呼ばれる値を計測しますが、フィナステリドはPSA値を50%低下させる作用があるためです。
そのため、フィナステリドを服用している場合、PSAの値を約2倍にして判断することが求められます。
医師に伝え忘れると検査に影響するほか、正しい検査結果を得られなくなりますので、忘れずに伝えましょう。
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フィナステリド服用中の献血は不可
フィナステリドを服用している間は献血を控えておきましょう。
献血した血液中に含まれるフィナステリドが妊娠中・授乳中の女性の体内に入る恐れがあるからです。
もし献血したい場合は、フィナステリドの服用を1ヵ月程度中止する必要があります。
同居人に女性や未成年が居る場合は、フィナステリドの取り扱いに気を付ける
同居人に女性や未成年がいる場合、手が届かない場所でフィナステリドを保管しましょう。
フィナステリドは皮膚から摂取される成分ですので、触れただけで体内に入り込んでしまいます。
フィナステリドは、経皮摂取されないようにコーディングされています。
しかし、フィナステリドの保管に問題があると、妊娠中の女性が成分を吸収してしまう危険があります。
経皮摂取が起きないとは限りませんので、女性・未成年の同居人がいる方は取り扱いに注意しましょう。
フィナステリドの服用ができない方
以下に当てはまる方は、フィナステリドを服用することができません。
・女性
・小児など20歳未満の方
・肝機能障害を抱えている方
・有効成分について過剰症の既往歴がある方
上記に当てはまらない方でも、服用について不安がある場合は医師への相談をおすすめします。
フィナステリドの飲み方に関するまとめ
フィナステリドは薄毛・AGAの改善に効果が期待できるものの、飲み方には注意が必要です。
服用回数は1日1回・1錠までとし、フィナステリドの最大摂取量も1mgを超えないようにしましょう。
また、服用間隔は24時間以上空け、6ヵ月程度は継続的な服用が求められます。
血液中に成分を留まらせるために、服用する時間帯・タイミングを決めておくと良いでしょう。
ただし、フィナステリドは取り扱いに注意が必要です。
女性や未成年は服用できませんので注意しましょう。