フィナステリド

フィナロイドを服用した際の副作用について|副作用に関する注意点も解説

フィナステリド

フィナロイドとは、フィリピンの製薬会社ロイドラボラトリーズ社が製造しているAGA治療薬になります。

2016年にプロペシアのジェネリック医薬品として登場し、主な成分はフィナステリドです。

AGAに対しても効果が期待できると言われるフィナロイドですが、副作用などはどうなのか、その実態について解説していきます。

フィナロイドの効果

フィナステリドを主成分とするAGA治療薬のフィナロイドは、AGAが進行することを遅らせる効果が期待できます。

毛が抜けたり、薄毛になること自体を抑制させることに有効的と言われています。

特に有効成分のフィナステリドは前頭部から登頂へと薄毛が進行していく部分などに非常に良い成分でもあり、生え際を気にする人にとっては嬉しいことでしょう。

ただ勘違いされやすいのですが、発毛を促進する成分ではなくあくまで薄毛を抑制させるための薬という点を覚えておきましょう。

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フィナロイドの副作用について

フィナロイドはAGAの促進を遅らせるという非常に高い効果を見込める治療薬ですが、それだけの力を発揮することもあり、やはり副作用に関してはいくつか注意しておく点もあります。

どのような副作用が発生する可能性があるのか、それぞれの症状について紹介します。

男性機能の低下や性欲減退

あまり大きな頻度では見られませんが、稀に男性機能の低下や性欲の減退が症状として起きることがあります。

他にも精液量の減少や射精障害なども起こる可能性があり、男性の自信を喪失することが懸念されています。

特にこれが原因で深刻なEDを発症することもあり、子作りを考えている方にとっては死活問題です。

理由としては、フィナロイドの成分は5αリダクターゼを抑制することでDHTの生成を止め薄毛の進行を妨げますが、結果的に男性ホルモンの分泌が減ることから男性機能の低下が起きると言われています。

肝機能障害

こちらもごく稀に起きると言われていますが、肝機能障害を発症することもあるようです。

基本的にフィナロイドだけの話に言えることではなく、他の薬にも言えることです。

服用した医薬品は肝臓で代謝していますが、その際に肝臓へ過度な負担がかかります。

平常時から肝機能が低下している方は特に注意をするべき事柄です。

普段はあまり気にしないかもしれませんが、健康診断などで気になる数値が出た場合は、フィナロイドを使用する前に定期的に血液検査を行い、肝臓に問題がないか調べましょう。

過敏症

様々なアレルギーを持っている方もいますが、中には強い反応が体に現れ困っている人もいるでしょう。

アレルギーの原因にも様々な事柄が考えられますが、薬が原因となっていることもあるのです。

フィナロイドの成分に過敏に反応し、体に痒みや蕁麻疹、発疹や赤みなどが出る可能性もあります。

またフィナロイドの特徴でもある5αリダクターゼ阻害薬自体にアレルギーを発症した経験がある方は、もちろんフィナロイドの摂取は禁止されています。

抑うつ

かなり稀な事例ではありますが、抑うつ症状が出る可能性も捨てきれません。

フィナロイドの作用によって、体内の男性ホルモンは強い影響を受けることになります。

そのため通常と異なる状態になり、ホルモンバランスを崩す可能性があるのです。

ホルモンの乱れは心にも影響を与えるようになり、抑うつになることもあるようです。

フィナロイドを服用した際に気分が沈み込むような感じになったり、ネガティブ意識が出る機会が増えたら、医師に相談をする方がいいでしょう。

フィナロイドの副作用が起こる発生割合

フィナロイドにも含まれる有効成分フィナステリドを使用しているAGA治療薬のプロペシアでは、副作用に関する割合を発表しています。

起きる可能性がある副作用の参考になるでしょう。

1~5%未満1%未満頻度は不明
過敏症そう痒
症蕁麻
疹発疹
血管浮腫
生殖器リビドー減退勃起機能不全
射精障害
精液量の減少
睾丸痛
男性不妊
症精液の質の低下(精子の濃度減少や無精子症など)
肝臓AST上昇
ALT上昇
γ-GTP上昇
その他乳房圧痛
乳房肥大
抑うつ症
めまい

上記の副作用が見られた場合は薬の摂取を中止して、医師の診察を受けましょう。

一応は頻度が不明とされる副作用が多いことが見て取れますが、この割合からもあまり多くの副作用の報告はないようです。

ただ、生殖器の副作用である勃起機能不全や射精障害に関しては、医薬品の中止をした後も持続をしたという話もあります。

フィナロイドにおける効果は期待が持てるかもしれませんが、あまりにも副作用が出るようであれば使用する薬を変えるか治療自体を変えた方がいいかもしれません。

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フィナロイドを服用する際の注意点

フィナロイドはあくまでも医薬品です。

薬であることを忘れて適当に服用しているようでは高い効果を得ることは難しくなりますし、副作用などの弊害が現れる可能性すらあります。

正しくフィナロイドを摂取して望む効果を期待するためにも、服用に際して守るべき注意点が存在します。

フィナロイドの副作用で初期脱毛が1~2か月続くことがある

フィナロイドはヘアサイクルを整えることで新たな毛髪へと導く医薬品です。

服用すればすぐに毛が増えると考えている方もいますが、それは間違いです。

フィナロイドを服用していると最初に現れる症状は脱毛です。

これを初期脱毛と呼び、大体ですが1~2か月くらい続くこともあり、長い方でも3か月くらいで落ち着きます。

毛が生えるのではなく毛が抜けることで驚く方もいますが、これは正常な反応が起きている証拠でもあります。

フィナロイドはヘアサイクルを整えるために、これまでの古い毛髪を一旦抜け落とします。

服用してから大体10日くらいからこの症状が出始めますが、この時点で驚いて薬の服用を中止してしまう方もいるようです。

初期脱毛は正しいヘアサイクルになる合図みたいなものなので、そのまま服用を続けましょう。

しばらくすれば新しく毛が生えてきます。

ただ、2~3か月を過ぎても脱毛が続き、止まる気配がなければ薬が合わないか適応外の可能性もあるので、その場合は中止して医師の診察を受けましょう。

▶フィナステリドの初期脱毛について詳しく知りたい方はコチラ

女性や小児は服用できない

フィナロイドは男性向けのAGA治療薬ということもあり、女性は絶対に服用してはいけません。

女性はもちろん小児も同様で、あくまでも大人の男性のための医薬品であることに注意をしてください。

フィナロイドに含まれる有効成分のフィナステリドは、男性ホルモンのジヒドロテストステロンを阻害することでヘアサイクルを正常な状態へと導きます。

このジヒドロテストステロンは、男児の成長において非常に重要な役割を果たします。

特に妊娠中の女性が間違ってフィナロイドを服用してしまうと、胎内に宿る胎児の男性器の成長に悪影響を与える可能性があります。

健やかな成長を期待しても、この時点で悪い影響を与えてしまうかもしれないのです。

しかも、フィナステリドは皮膚からも体内へと吸収されます。

そのため、妊娠中の女性は手に触れることすら禁忌とされています。

何気なく手に取っただけで、胎児に悪影響を与える可能性すらあるので、普段から触れにくい場所に保管するなど対策をしなければいけません。

また、ピルケースなどに入れておくとサプリメントや他の薬と間違える可能性もあるので注意しましょう。

妊娠中の女性はもとより、これから妊娠予定の方も触らないように気を付けましょう。

▶フィナステリドが子作りに与える影響について知りたい方はコチラ

グレープジュースと一緒に飲むのはNG

フィナロイドは、基本的にお酒を飲んだ後でも服用して問題がないと言われている薬です。

しかし、グレープフルーツジュースなど柑橘系のドリンクと一緒に飲むことはNGです。

どのような薬でも、グレープフルーツなどと一緒に服用しないように注意されることもあるでしょう。

グレープフルーツに含まれている成分が薬の成分に作用することがあるからですが、フィナロイドも同じように成分の分解を止め、結果として血中濃度を高める可能性があるからです。

血中の濃度が高まってしまうことで副作用が発生するリスクも跳ね上がります。

一緒に飲まないように注意しましょう。

プロペシアやザガーロと併用できない

フィナロイドの主成分であるフィナステリドは、AGA治療薬プロペシアと同じになります。

また同様にAGA治療薬として知られるザガーロの主成分にも似ていることが挙げられます。

AGAの治療に力を入れている方は、できるだけ効果の高い方法を探して独自に治療を進めようとする方もいるでしょう。

そこで同種類の薬にも関わらず併用して服用することもあるかもしれません。

こういった別種の薬を併用すると、成分的には似通っていることから血中の濃度が高まってしまい、結果として副作用が発症する確率も高まるのです。

フィナロイドを服用している方は併用するならミノキシジルを選ぶといいでしょう。

ミノキシジルは抜け毛を止めるフィナロイドと異なり、発毛を促す効果が期待できるからです。

フィナロイドとミノキシジルタブレットを摂取することをおすすめします。

フィナロイドは副作用のリスクが低いAGA治療薬です

フィナロイドは副作用が少ない医薬品です。

フィナロイドの副作用発現確率など

・1~5%未満…リビドー減退

・1%未満…勃起機能不全、射精障害、精液量の減少

・頻度が不明…じん麻疹、発疹、血管浮腫、睾丸痛、男性不妊症、精液の質の低下、AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇、乳房圧痛、乳房肥大、抑うつ症、めまい

デメリットと言える部分は、かなり低めの確立になりますが上記のような副作用が見られます。

ただ、そこまで副作用が出る確率は高くありませんし、大きなメリットとして高い確率でAGAの治療が期待できます。

フィナロイドは、副作用が起きる可能性が非常に少ないAGA治療薬です。