フィナステリド(プロペシア)で起こる主な副作用
フィナステリドの服用で起こる主な副作用は以下の通りです。
・性欲減退、性器量の減少、勃起力の低下
・肝機能障害
・気分の落ち込み(抑うつ)
・初期脱毛
副作用の発現率はどれも低いですが、1つずつ解説していきます。
性欲減退・精液量の減少・勃起力の低下
フィナステリドでAGA治療薬をしている方のうち、5%未満の方に「性欲減退」の症状が出たと報告されています。
また、1%未満の方に「精液量の減少」と「勃起の低下」が現れる可能性があります。
フィナステリドは男性ホルモンの一種である「テストステロン」が、AGAの原因となる「ジヒドロテストステロン」に変化するのをブロックする作用があります。
体内にある男性ホルモンの総量は減少しませんが、男性ホルモンの一種である「ジヒドロテストステロン」が減少した影響で、性欲減退や精液量の減少といった症状が現れるのです。
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肝機能障害
0.2%という低い確率ではありますが、フィナステリドは「肝機能障害」の事例も報告されています。
※使用成績調査をおこなった943例中2件
参考:プロペシア錠0.2mg/1mg 医薬品インタビューフォーム(外部リンク)
上記の肝機能障害が2件報告されたのは海外の事例であり、国内での肝機能障害の事例は報告されていません。
気分の落ち込み(抑うつ)
プロペシア(フィナステリド)の添付文書の中には「抑うつ症状」の記載があります。
しかし、詳しい症状までは書かれておらず、プロペシア(フィナステリド)の服用で、うつ症状になるメカニズムは今現在解明されていません。
「抑うつ」の副作用に関しては、プロペシアが原因とは言い切れませんが、服用後に「不安感」「だるさ」「無気力」などの症状が起こりうることも把握しておきましょう。
初期脱毛
フィナステリドの服用を開始すると、AGAの影響で細くなってしまった髪の毛が、新たに生えてきた髪の毛に押し出され、一時的に抜け毛が増える「初期脱毛」の副作用が現れることがあります。
初期脱毛が現れるのは薬の効果が出ているサインでもあるので、服用は止めないようにしましょう。
フィナステリド(プロペシア)の副作用発現率
1〜5%未満 | 1%未満 | 頻度不明 | |
---|---|---|---|
過敏症 | そう痒症、じん麻疹、発疹、血管浮腫(口唇、舌、咽喉及び顔面腫脹を含む) | ||
生殖器 | リビドー減退 | 勃起機能不全、射精障害、精液量減少 | 睾丸痛、血精液症、男性不妊症・精液の質低下(精子濃度減少、無精子症、精子運動性低下、精子形態異常等) |
肝臓 | AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇 | ||
その他 | 乳房圧痛、乳房肥大、抑うつ症状、めまい |
参考:医療用医薬品 : プロペシア(外部リンク)
フィナステリド(プロペシア)は安全性の高いAGA治療薬ですが、いくつかの副作用が報告されています。
副作用の発生頻度も低いため、過敏になる必要はありませんが服用後に異常を感じたらすぐに医師へ相談しましょう。
フィナステリド(プロペシア)の副作用が出た場合の対処方法
フィナステリドは副作用の発生頻度が低い薬ですが、副作用が出た場合の対処方法も抑えておきましょう
薬の量を調整して様子を見る
フィナステリドは「1錠/1mg」の薬が多いですが、ピルカッターなどを使って分割することで1回の服用量を「0.5mg」や「0.2㎎」に調整することできます。
※妊娠中の女性が誤ってプロペシアを服用したり、プロペシアに触れたりすると、胎児の外性器の成長を阻害する可能性がある為、割って服用する際は専用のケースなどで保管しましょう。
別の薬に変更する
フィナステリドの成分を含んだ代表的な治療薬は「プロペシア」ですが、人によっては副作用が現れる可能性もあります。
「プロペシア」以外にも、フィナステリドの成分を含んだジェネリック医薬品は数多く存在するので「別の薬を試してみる」というのも1つの手段といえるでしょう。
※別の薬に変更することで、副作用が現れない可能性もあります。
フィナステリド(プロペシア)の副作用に関する体験談
フィナステリド(プロペシア)を服用した方の副作用に関して寄せられた体験談をご紹介します。
22歳から約6年間、AGA治療の為に「フィナステリド」と「ミノキシジル」を服用しています。
ミノキシジルは「体毛が以前よりも濃くなる」副作用が現れましたが、フィナステリドに関しては目に見える副作用はあまり起きていないように感じます。
20代前半の時よりも若干性欲が落ちた感じがしますが、飲み初めてから6年も経つし、そろそろ30歳なので年齢による性欲減退かもしれないです。
性欲減退の副作用よりも「AGAでハゲること」の方がよっぽど怖いので、これからもフィナステリドとミノキシジルは服用していきます。
フィナステリド(プロペシア)の副作用に関するQ&A
フィナステリド(プロペシア)の副作用に関して寄せられたよくある質問とその回答をまとめました。
- Qフィナステリド錠の副作用は?
- A
5%未満の方に「性欲減退」の症状、1%未満の方に「精液量の減少」と「勃起の低下」が現れる可能性があります。
また、0.2%という低い確率ではありますが、フィナステリドは「肝機能障害」の事例も報告されています。
- Qフィナステリドの副作用はどれぐらい?
- A
長期投与試験期間中の副作用の発現率は1.1%と発表されています。
副作用は服用後すぐに現れるものだけでなく、長期服用で現れる可能性もあります。
- Qフィナステリドのデメリットは?
- A
主なデメリットは、性欲の減退や勃起不全、射精障害といった男性機能の低下が現れる可能性があることです。
また、肝臓機能障害が起こる可能性もあるため注意が必要です。
ただし、国内ではフィナステリドによる肝機能障害の報告はありません。
- Qフィナステリドの服用をやめたらどうなる?
- A
フィナステリドの服用をやめた場合、一度は改善が見られたAGA(薄毛)が再び進行し、髪の毛がAGA治療前の状態へ戻ってしまう可能性があります。
- Qフィナステリドで髪を太くすることは可能か?
- A
フィナステリドを服用することで、育毛の周期を整える効果が期待できます。その結果として髪を太く成長させることが可能です。