性病の種類と感染経路

ヒトからヒトへと感染する微生物

主な微生物をあげていくと、下記の4つに分類することが出来ます。

・細菌
・ウィルス
・真菌(カビ)
・寄生虫

人の細胞や体内に寄生することで、身体が色々な症状を起こしてしまうようになります。
また自覚症状が少ないものが多いので、悪化してしまうケースも少なくありません。

「もしも」のために、人へと感染する微生物ごとにそれぞれの病気を解説していきます。
感染に早く気付くことで、短い治療期間で完治させることも出来るので参考にしてみて下さい。

性行為による感染

上記4つの微生物は「自然発生」や「飛沫感染(空気感染)」することはありません。
主に、性行為によって感染すると考えられています。

また感染する部位には、下記の4つに多い傾向があります。

・性器
・肛門
・口
・咽頭(ノド)

感染は、通常の方法で行われるSEX以外にも以下の性行為によるものがあります。

・オーラルセックス(フェラチオやクンニリングスなどの前戯行為)
・アナルセックス
・ディープキス

これらを含む性行為全般が感染する経路となっています。
つまり、ヒトの粘膜同士の接触、唾液、精液、膣分泌液などが、感染の原因に繋がってしまうのです。

こうした事から"コンドーム"などの使用は必須となり、各自が感染を防ぐために対策をしなければなりません。
しかし、日本のコンドーム使用率は低いと言われて いるのが現状です。
避妊以外にも感染症を防ぐ効果もあるので、妊娠を希望しないのであれば、必ず付けることが懸命な判断となります。

性病感染時の注意事項

感染した事で、殆どの人が「犯人探し」を行ってしまいます。
それが大切なパートナーであれば、尚更だと思います。
ですが、誤った推測の元で犯人探しをしてしまうと人間関係を悪化させてしまうケースも少なくありません。
病院でも実際にそういった報告が多いと言われているので、まずは病院に行って判断してもらう事が大切です。

またインターネットなどの書き込みで「性病は自然治癒する」などの書き込みが見られます。
しかし例外を除き、自然に治癒することは一切ないので必ず病院で治療を受けて下さい。

症状を放置すると下記のように悪化しますので、要注意です。

・更なる重症化
・他の性病への感染率を高める
・蔓延の原因

これ以降は4つの微生物ごとに発症する病気について、具体的な病名を記載し解説していきます。

細菌に感染することで発症する性病

【国内感染者数:第1位】クラミジア症

この病気は全ての性感染症の中で、もっとも感染者数が多い病気になっています。
国内での感染者数は100万人を超えるとされ、国内No.1の性感染症です。
しかも10~20代の女性を中心に蔓延していると言われているので、該当する年齢の女性は要注意です。

感染するのも男女の性器以外に、咽頭(ノド)への感染もあり、咽頭クラミジアと呼ばれ、性器クラミジアと分類されています。

原因は「クラミジア・トラコマティス」という細菌による感染です。
大きさは、0.2~0.3μ(ミクロン)ほどになり、まず肉眼で見ることは出来ません。
感染者数も多いので、強い菌のようにも思えますが、人の細胞以外では単体で生存することが出来ない特徴を持っています。
ですので「トイレの便座」や「ペットボトルの飲み回し」などでは、感染することはありません。
しかしながら、ヒトからヒトへの感染力は非常に強いと言われている細菌になるので、感染者とのSEXで約50%の確率で感染します。

性器以外にも咽頭に細菌は住み着き、オーラルセックスやディープキスで咽頭に炎症などが伴う「咽頭炎」や「扁桃炎」を起こすので、こちらも注意が必要です。

時代が進むに連れ、環境設備が整ったことで水が綺麗になり、目への感染は少なくなりました。
ですが、現在も男女の性器に住み着いてしまっています。
ですので、今でも感染者の"精液"や"膣分泌液"が、何かの拍子で目に入った場合には、激しい痛みがある結膜炎を起こしてしまいます。

クラミジア症の特徴として感染したことに自覚症状が殆どないとされています。
感染後自覚症状を持つ男女別の割合は以下のようになります。

・男性…50%
・女性…80%

殆どの人が感染に気付かずに放置してしまうため、発見が遅れ悪化するケースが多発しています。

以下に、男性と女性にあわられる、クラミジアに感染したことを示すサインを記載します。
感染した場合に最初に現れる「感染のサイン」を見逃さないことが重要となります。
発見が早まる可能性があるのでご確認ください。
ちなみにサインは潜伏期間である1~3週間ほどを経過すると現れます。

男性の初期症状

殆どの人が"尿道"に感染します。
従って「尿道炎」を起こし、下記の症状が見られます。

・おしっこに白い分泌物(うみ)が混ざっている
・軽い痛みを感じる
・尿道に痒みなどの不快感を感じる
・軽い発熱

※男性感染者の約半分の人が自覚することは出来ますが、感染のサインを見逃すと「精巣上体炎(副睾丸炎)」を起こし男性不妊の原因になります。

女性の初期症状

女性は子宮の入り口とされる管である"子宮頸管"に感染します。
ですので「子宮頸管炎」を起こし、下記の症状が見られます。

・帯下(オリモノ)の増加
・不正出血
・下腹部に痛み
・SEXの際に痛み

※但し女性の場合には、得に注意が必要です。
初期症状は「生理前」や「体調不良」「ホルモンバランスの乱れ」などでも、こういった症状が起こるので感染したことを自覚しにくいと言われています。
ですので、細菌は徐々に奥へと病巣を拡大していき、順に広がっていきます。
子宮内膜→卵管→腹腔内(臓器)
結果「子宮付属器炎」や「骨盤腹膜炎」となり、更に進行すると肝臓に炎症を起こしてしまい、激しい痛みに見舞われることもあります。
女性は激しい痛みによって感染を自覚するケースもあり、少ない例ですが救急車で運ばれることもあります。

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【国内感染者数:第2位】淋病

この性感染症も細菌を原因とする病気になります。
「淋菌」と呼ばれる細菌が、感染することで発症します。

淋病の「淋」は、淋しいという意味ではなく、雨の日に葉っぱに溜った水が、したたり落ちる事をイメージされています。
強い痛みが起こり、尿の勢いが低下し「ポタポタ」としか出なくなるので、この病名の由来となっています。

感染者の数は減少している傾向にありましたが、1990年代を境にその数は急増しています。
減少していたのは良く効く「抗生物質」が誕生したためでしたが、淋菌が耐性を付けはじめ、抗生物質の効かない多剤耐性菌(スーパー淋病)が増えたことで感染数が一気に増加したと考えられています。

感染力は「クラミジア症」に比べると低いですが、それでも30%の確率で感染します。
年間で感染する人は1万人を超えるとされ、今では国内第2位の感染者数となってしまっています。
1万人のうち70%が男性、残りの30%が女性となっています。

この病気の特徴としては「男性の感染」が多い病気になり、男性が通う風俗店でのオーラルセックスによる感染が多いと言われています。

また女性が感染してしまうと、出産時の「母子感染」などがあり、生まれてきた子供が失明する危険もある病気になります。

オーラルセックスやSEXなどで感染しますが、感染者が使用したタオルから感染したケースも報告されています。
ちなみに、淋菌も単体では生存できないので、人の身体から離れてしまうと数時間で感染力を失うと言われています。

また淋病は20~40%の確率でクラミジア症を合併するとされています。

以下に、男性と女性にあわられる、淋菌感染時の初期症状を記載します。
感染してからスグに症状が発生するので気を付けて下さい。
淋菌の潜伏期間は1週間以内と言われています。

男性の初期症状

クラミジア症と同じく"尿道"へ炎症が起こります。
従って「尿道炎」や「精巣上体炎(副睾丸炎)」を起こすと言われています。

初期に現れる症状としては、下記がサインとなります。

・尿道から膿(うみ)が出る
・おしっこの時に激しい痛みを感じる
・尿道への痒みなどの違和感
・精巣上体(キンタマ)の腫れ
・発熱

※特に"膿"に関しては、白色あるいは少し黄色味がかった色をしていて"粘り気"もあります。
激しい痛みがあるので気付かずに放置するというケースは少ないですが、悪化すると「前立腺炎」や「血精液症」となります。
また病巣が睾丸に移動してしまう事は稀で、痛みがあるので気付くことが殆どですが、悪化すると無精子症となり男性不妊の原因になります。

女性の初期症状

はじめは"子宮頸管"に炎症を起こし「子宮頸管炎」になります。
次第に奥へと病巣が拡がります。
また「尿道炎」を併発してしまうケースもあります。

初期に現れる症状には下記があります。

・オリモノが増加
・下腹部に痛み
・SEX時に痛み

※悪化すると「卵管炎」や「骨盤腹膜炎」になり、子宮外妊娠などの不妊症の原因へと繋がってしまいます。
女性感染者は殆ど症状が出ない事が多いので注意です。

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ここまで、細菌が原因となる性感染症で、感染者数国内No.1のクラミジアと、No.2の淋病を紹介してきましたが、男女ともに「不妊症」の原因に繋がるので、初期症状である感染のサインを見逃さないように、少しでも違和感を感じたら感染を疑うようにして下さい。

ウィルスに感染することで発症する性病

【国内感染者数:第3位】性器ヘルペス

ヘルペスと言えば、性器以外にも口唇などに出来るイメージが強いはずです。
ちなみに性器ヘルペスは国内第3位の感染者数がいる病気です。

性器ヘルペスのみが性感染症と言われ、口唇ヘルペスとは少し種類が異なるウィルスとなります。

・口唇ヘルペス…単純ヘルペスウィルス1型
・性器ヘルペス…単純ヘルペスウィルス2型

その他にも、帯状疱疹や水疱瘡(ぼうそう)の原因になる「水痘・帯状疱疹ウイルス」があり、ヘルペスウィルスの種類は全部で8種類もあります。

ここでは性感染症がテーマなので、性器ヘルペスの原因ウィルスとなる「単純ヘルペスウィルス2型」について解説していきます。
ウィルスと聞くと「何かとんでもない病気になる」なんて思うかも知れませんが、このウィルスは人なら誰でも持っている一般的なウィルスと考えられています。
例えば、幼少期に「水ぼうそう」を経験した人の体内には「単純ヘルペスウィルス」は残っています。
1型は70~80%、2型は2~10%の人が保有しています。
感染しているからといって必ず症状が現れるものではなく、日常生活で症状が出ない人もいます。

性器にヘルペスウィルスが感染してしまうのは、性器ヘルペスを発症している感染者とSEXしてしまうからです。
特に女性が感染した場合には、性器に水泡のようなものが出来、破れてただれた状態になるので強い痛みを感じると言われています。
ですので、初めて感染した女性は痛みのために、排尿が苦痛に感じることもあります。

またこのウィルスは、非常に厄介となっています。
厄介な理由として、1度感染してしまうと薬などを使用しても完全に体内からウィルスを取除くことができないという点があります。
ですので、度々自分の保有しているウィルスが「体調の変化」や「免疫力の低下」によって再発するケースも少なくありません。

また、女性が性器に感染している場合には、出産時に新生児に感染させてしまう恐れもあるので、出産は「帝王切開」となることがあります。

以下に、男性と女性にあわられる、ヘルペス感染時の症状を記載します。
ウィルスの潜伏期間は2~21日あるとされています。
人によって個人差があるので要注意です。

男性の症状

男性はペニスの「亀頭」や「陰茎体部(サオに当たる部分)」に症状が現れます。

・性器の表面に"ヒリヒリ"あるいは"痒み"などを感じるようになる
・そこから2~10日で直径1~2mm程の赤いブツブツや水ぶくれが現れる
・その水ぶくれが破れて潰瘍(ただれのような症状)ができる

強い痛みを感じるだけでなく、発熱も伴うのが特徴です。
またペニス周囲の「太もものリンパ」に腫れや痛みが生じてしまうこともあります。
性器ヘルペスは、ペニス以外にも「おしり」「肛門周囲」「直腸の粘膜」などにもこういった症状が現れることがあります。

※1度完治しても80%以上の人が再発してしまうと言われています。
SEX以外でも、ストレスや過労などの刺激によって、再び残っているウィルスが増殖してしまいます。
再発した場合でも症状は変わりませんが、軽いことが多く、完治するまでの時間も短くなるケースが多いです。

女性の症状

女性は「膣の外(外陰)」や「膣の入り口」「おしり」などに症状が現れます。
感染した場合には、男性と同じような経過を辿ります。

但し、ウィルスが子宮内に入り込んでしまうと「子宮頸管」 や「膀胱」に症状が現れることもあります。

男性と違うのは、ブツブツや水ぶくれが尿道の近くに出来てしまうので、排尿時に強い痛みが出て排尿が困難になってしまうこともあります。

※再発も男性と変わらない確率での起こります。
1度感染するとウィルスが体内に残ってしまっているので、再発は確率から考えても免れることは難しいです。
感染を防ぐことはもちろんですが、ヘルペスの場合には、再発時の対応も大切になります。

【国内感染者数:第4位】尖圭コンジローマ

この病気は「コンジローム」とも呼ばれることがあります。
数ある性感染症の中で、国内では第4位となる感染者数の多さです。。

ヒト乳頭腫ウィルス(HPV:ヒトパピローマウイルス)と呼ばれるウィルスによって感染します。
このヒトパピローマウィルスは、100種類以上の型があると言われ、多くの種類が存在しています。
この100種類のうち「6型」と「11型」のみが尖圭コンジローマを発症します。

このたくさんの種類のウィルスは「良性」か「悪性」かに分けることが出来ます。
種類にもよりますが悪性の場合には子宮ガンの原因にもなるとされています。
またオーラルセックスによって感染した場合に「悪性」だと口腔ガンの発生に繋がることもあります。

症状の特徴としては、先が尖った"イボ"を形成すると言われ、感染部位は異なるものの男女で同じ症状が見られます。
しかし感染したからといって、必ずしもイボが形成されるとは限りません。
また自覚症状もなく、殆どの性病にある「痛み」や「痒み」などはありません。
これらの事が感染を拡散させている原因になっているとの考えもあります。

場合によっては自然治癒するケースもあり「自分の免疫力」で自然治癒させることがあります。
潜伏期間は1~8ヶ月と長く、長期に渡ることもあるので感染源の特定が難しいこともあります。

稀なケースですが、性行為以外でも「サウナ」や「公衆浴場」で感染することもあります。

以下に、男性と女性に見られる、尖圭コンジローマに感染した場合の発症箇所を記載します。
性器の作りが違うので、男女で感染する部位が異なるのが特徴です。
イボが形成されることが症状となるので、男女ともに同じ症状になります。

男性の感染部位

下記の部位にイボが形成され、短期間で次々と新しいイボが増殖していきます。

・ペニス
・亀頭
・包皮の内側(包茎の場合など)
・陰のう(睾丸の入った袋)

女性の感染部位

下記の部位にイボが形成され、短期間で次々と新しいイボが増殖していきます。

・大小陰唇(膣の外についてるヒダ)
・膣前庭(クリトリスから膣の入り口までの小陰唇に囲まれた部分)
・子宮頸部(子宮の下部にあたる部分)

男女共通の感染部位

表面のイボを取除くことが治療になり、人によっては何度も再発を繰り返してしまう事もあります。

・肛門
・肛門周囲
・尿道の入り口

コンジローマと似たような症状にフォアダイスがあります。
フォアダイスは、生理現象の1つとされています。
よって病気ではないので心配はないですが、コンジローマと間違えてしまうケースが多いです。
亀頭の周囲やくびれている部分に小さい白いイボが出来ることがあります。
まったくの無害な生理現象となり成人男性の20%に起こると言われています。
心配な人は病院で診察を受けるように心掛けて下さい。

真菌(カビ)に感染することで発症する性病

性器カンジダ症

この病気は「真菌」いわゆるカビが感染原因となる病気です。
カンジダ菌が原因で起こると言われています。

特に女性の膣へ感染するケースが多いと言われ、その場合には「膣カンジダ症」や「カンジダ膣炎」と呼ばれることもあります。
女性であれば、妊娠中や生理の前後、あるいは抗生物質などを服用中の場合には、増殖しやすいと言われています。

また男性は包茎の人がなりやすいという特徴があります。
亀頭が露出していない状態なので、カビが増殖しやすい環境となっています。
日本人は、包茎男性が70%を占めるとも言われているので、殆どの男性が要注意です。

実は、感染者とのSEXはもちろん感染の経路となりますが、それ以外にも感染経路は存在します。
性行為以外での感染経路は「日和見感染」となっています。
ちなみに、性行為によって感染する確率は5~10%と言われています。

この菌は、下記部位に存在している"常在菌"になるので、普段は症状もなく誰もが保有している菌になります。

・肌の表面
・性器の粘膜周辺
・消化管

ですので、これを読んでいる人の身体にも存在しています。

カビと聞くと汚いものの様に感じますが、実は私達はこういったカビと共存しています。
パンを作る時に使用されている「酵母菌」などもその1つです。
普段の生活では悪影響を及ぼさない菌ですが「体調不良」や「過労」あるいは「ストレス」などによって免疫力を低下させてしまうことで異常繁殖を起こします。
それが、カンジダ症となって身体へ症状が見られるようになります。

以下に、男女別カンジダの初期症状を記載します。

男性の初期症状

男性が性器にカンジダ菌を保有していても、症状が出ることはありません。
但し、糖尿病や包茎などが原因になって症状が現れてしまいます。
下記が初期症状の一例になります。

・亀頭に痒みやただれ
・亀頭が発赤(赤くなる)して白いカスが出る
・亀頭包皮炎(亀頭へ小さな水泡)
・尿道炎(稀に起こる)

女性の初期症状

女性に多い病気なだけに女性は特に注意が必要です。
膣や外陰部へ同時に症状が現れることが多いです。
下記が初期症状の一例になります。

・オリモノの増加(ヨーグルト状)
・膣の炎症(痛みや灼熱感)
・SEX時に痛み
・排尿障害

自分の保有している菌が原因となるだけに、生活習慣などを改善して体調を整えることで日和見感染を防ぐ事も出来るはずです。

寄生虫に感染することで発症する性病

膣トリコモナス症

この病気は、細菌やウィルスまたは真菌とは違い"寄生虫"によって発症する病気です。
「膣トリコモナス原虫」という大きさ0.1mmほどの寄生虫が原因になって膣に炎症を起こします。
ちなみに男性は、感染しにくい性感染症です。
男性は、感染するのであれば"尿道"になりますが、おしっこと一緒に排泄される可能性が高いからです。

女性の膣の上皮細胞(細胞とだけ分かっていれば問題ないです)の中に「グリコーゲン」という物質が含まれています。
このグリコーゲンは、膣を清潔に保とうとする働きを持ち、自浄作用があります。
本来は女性にとって大切な物質ですが、膣トリコモナス原虫に感染した場合には、厄介なことになります。

この寄生虫は、膣などの粘膜上に寄生するのですが、このグリコーゲンをエサとして増殖するので、女性の膣は格好の住処になります。

また増殖することで、膣外部の細菌から守る常在菌にまで影響を及ぼし、膣内の環境を悪くしてしまいます。
ですので、雑菌などから膣がダメージを受けやすくなり、炎症などを起こすようになります。

SEXによっての感染も多いのは確かですが、SEXの事実がない患者さんにも感染します。
それはこの寄生虫が細菌などと違い、寄生した宿から離れたとしても、水さえあれば一定期間生存することが出来るので、性行為以外でも感染してしまいます。

下記が感染源の一例になりますが、特定する事が困難でもあります。

・下着
・タオル
・便器
・お風呂
・プール

「膣」という名前が付きますが、男性も感染することがあります。
以下に、膣トリコモナス症に感染した際の男性と女性の症状を記載します。

男性の症状

男性はおしっこと一緒に寄生虫を排泄してしまうことが多いので、感染することが少ないです。
起こるとすれば"尿道炎”を起こしてしまいます。

・尿道から膿(うみ)の分泌
・排尿時に軽い痛み

症状が確認された場合は"前立腺"にも感染していることが多いので「前立腺炎」を起こすとも言われています。

女性の症状

女性の場合には、膣だけでなく「子宮頸管」や「膀胱」「尿道」などにも感染します。
下記が初期症状の一例になります。

・泡状の悪臭がするオリモノが増加
・膣や外陰部に強い痒みや痛み

但し、こういった症状が見られるのは、感染者の50%~80%と言われています。
残りの20~50%は症状が見られずに感染しているので要注意です。
気付かずに放置してしまうと、炎症が"卵管"まで拡がってしまい、流産や早産などの不妊症になりかねません。
女性特有の病気とも言えるので、感染のサインを見逃さないようにして下さい。

性病予防の重要性

細菌、ウィルス、真菌、寄生虫の代表的な感染症を解説してきましたが、男性に多いものから女性に多いものまで病気の特徴は様々です。

今回は解説しませんでしたが、ここ最近では1960年代に「淋病」と同じ位の年間感染者数がいたと言われていた「梅毒」の感染者数も急激に増加しています。
この病気は特効薬があるので治療することは可能ですが、検査が遅れてしまうことで、脳や心臓に合併症を引き起こし、死に至ることもあるので、要注意です。

日本では"避妊具"として「コンドーム」は大切なように考えている人が多いですが、こういった性感染症にかからないようにするには、不用意にSEXするのは控えるようにしなければなりません。
自分の身を守れるのは自分だけです。
日頃から性病の予防を心がけましょう。

性病に罹ったときに受診する診療科目は?

スバッと解説!ライフ博士の性病治療講座

「感染したかも…」と焦った後に「どこの科を受診すれば良いの?」となってしまう事も少なくありません。
病状によって適切な治療を受けるためにも、正しい組み合わせを知識として覚えておいてください。
これまで紹介してきた性病になった場合には、どこの科を受診すれば良いのか、記載しておきます。
・クラミジア(泌尿器科/婦人科)
・淋病(泌尿器科)
・性器ヘルペス(皮膚科)
・尖圭コンジローマ(皮膚科/婦人科)
・性器カンジダ症(婦人科)
・膣トリコモナス症(婦人科)
大きな病院の場合は、間違ったとしても他の科に回して貰えるので、きちんと治療を行うことが出来ます。

自分でおこなう性病チェック

性病検査キットの活用法

性病に感染したかどうか知りたい、でも病院に行くのは恥ずかしい、などと病院での検査に抵抗がある人は、誰にも知られず自分で簡単に実施できる性病検査キットを使うと良いかも知れません。

性病検査を行うに当たって「検査の精度がどれ位のものなのか」気になる人も多いようです。
医療機関で使われている検査キットと同じものであれば、検査の精度は非常に高いと言われています。
但し個人で行う場合には、説明書通りに検査を行わなければ、全く異なる検査結果が出るので注意して下さい。

もちろん検査の結果が"陰性"であって欲しいのは、誰しもがそうだと思います。
ただ、陽性が陰性、陰性が陽性と出てしまうことも稀ではありますが、起こりうることです。
もし万一、不安になるような性的行為をしているのであれば、病院での再検査を受けることがオススメです。

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