ED(勃起不全)は男性特有の悩みとして多くの方が抱えている問題です。
打ち明けにくい悩みであるために、治療を始められていない人も多いのではないでしょうか。
ED(勃起不全)は症状の度合いや原因を知ることで早期改善に繋がる可能性が高いものです。
ここではED(勃起不全)の症状による分類やED(勃起不全)になりやすい人の特徴を解説しています。
早期改善のきっかけになれば幸いです。
EDの症状
ED(勃起不全)とはErectile(勃起) Dysfunction(機能不全)の頭文字をとった略称で、男性特有の性機能障害の1つです。
ED(勃起不全)症状として、以下が挙げられます。
・陰茎が硬くなるまでに時間がかかる
・そもそも勃起が起こらない
・膣内への挿入中に勃起が中断する(中折れ)
・勃起はするが十分な硬さがない
一度でも上記の内容に経験がある方はED(勃起不全)の可能性があります。
ですが、中には自分はED(勃起不全)だとは思わないという方もいるでしょう。
ED(勃起不全)である状態というのは、どのように定義されるのでしょうか。
ED(勃起不全)の定義は?
ED(勃起不全)の定義は、「勃起が十分に達成、または維持できない状態が持続または再発すること」を指します。
「十分な達成」と聞くと難しいですが、「性交を満足に行える程度の勃起が出来るか」と考えるといいかもしれません。
つまり自身が満足に性交を行えていない、または性交の相手が勃起に不満に感じる状態であればED(勃起不全)である可能性があるということです。
EDの症状による分類
ED(勃起不全)に関して専門の医療機関で診断してもらう場合、症状の度合いに応じて分類が行われます。
分類する理由は、治療法の選択や処方する薬の量などを図るためです。
ここではED(勃起不全)が医療機関でどのように分類されるのかを解説していきます。
軽度のED
軽度のED(勃起不全)とは「中折れ経験があるが頻繁ではない状態」を指します。
日常的には硬さや維持力に問題はないが、性行為時に数回中折れの経験がある場合などは軽度のED(勃起不全)と考えていいでしょう。
中等度のED
中等度のED(勃起不全)とは「頻繁に中折れする状態」を指します。
性行為中の中折れ頻度が高く、勃起できる回数の大幅な減少、勃起の持続力に低下を感じる場合は中等度のED(勃起不全)と考えていいでしょう。
重度のED
重度のED(勃起不全)とは「全く勃起しない状態」を指します。
性行為・自慰に関わらずほとんど勃起が出来ない場合は重度のED(勃起不全)と判断できます。
EDではない
ED(勃起不全)でないのに「EDかもしれない」と思ってしまう状態として性行為で射精ができない状態が考えられます。
硬さや勃起の維持に問題がないにも関わらず、性行為時に射精ができない状態は膣内射精障害の可能性があります。
膣内射精障害は不妊症の原因としても少なからず問題視されています。
膣内射精障害はED(勃起不全)とは異なる症状です。
自身が「EDかもしれない」と不安に感じている方はまず、いくつかの質問に答えるだけでEDの度合いが分かるセルフチェックがおすすめです。
EDになりやすい人の特徴
EDになりやすい人には、いくつかの特徴があります。
その中でも共通点の多い特徴から4つを紹介します。
生活習慣の乱れ
生活習慣の乱れは、ED(勃起不全)を引き起こす要因となる血管の収縮や精神的緊張につながる可能性を高めます。
血管が収縮している人は肥満や高血圧を抱えている場合があります。
これらは不規則な食生活や運動不足、睡眠不足などを原因とすることが多く、長期間続けるとそのほかの病気のリスクまで高めてしまいます。
また、精神的緊張の要因となるストレスも生活習慣の乱れと関係しています。
睡眠不足や運動不足が慢性化することで自律神経が乱れ、ストレスを感じやすくなることもED(勃起不全)を引き起こしやすい原因となります。
喫煙
喫煙はED(勃起不全)のリスクを大きく高めるとされています。
喫煙は血管を収縮に大きく影響します。
全身の血流を悪化させることから、血管の細い陰茎にとっては勃起の妨げになります。
過度な飲酒
過度な飲酒もED(勃起不全)のリスクを高める要因の1つです。
過度のアルコール摂取は性欲を減退させることがあり、勃起不全を引き起こすことがあります。
多少の飲酒であればリラックス効果があり良い方向に作用することもあるため、性行為前の飲酒量は控えめにすることがおすすめです。
精神的疲労が多い
精神的疲労が多い人もED(勃起不全)のリスクを高める要因の1つです。
仕事や家庭のストレスが原因となり、精神的な疲労がたまることで性的な快感を感じにくくなることがあります。
また、精神的疲労が多いと自信の喪失を感じやすく、性的な不安からEDを引き起こすことがあります。
精神的な疲労は、身体的な疲労と同様にEDのリスクを高めるため、ストレスを軽減することが大切です。
EDになりやすい世代について
ED(勃起不全)は加齢とともに経験する割合が増えていきます。
ED(勃起不全)を経験する人は30代から増え始め、50代をむかえる頃には約6割もの男性がED(勃起不全)を経験するといわれています。
なぜED(勃起不全)は加齢を理由に増えていくのでしょうか?
加齢によるEDが増える理由
加齢によってED(勃起不全)の経験者が増えていくのは、前述した「EDになりやすい人の特徴」にもある生活習慣の乱れが生活習慣病として表れやすくなるからです。
ED(勃起不全)経験者が増え始める30代以後は高血圧や糖尿病のリスクが高まる年齢です。
高血圧や糖尿病を抱える男性は健康な方に比べてED(勃起不全)になりやすいとされ、そのリスクは加齢が進むにつれてさらに高くなっていきます。
ED(勃起不全)は現在何の問題もない男性でも常にリスクを抱えているため、生活習慣を整えるところから予防を始める必要があります。