アフターピル

アフターピルを飲んでも妊娠した原因│よくある失敗例

アフターピル

アフターピルを飲んでも妊娠した理由

アフターピルは緊急避妊ピルとも呼ばれ、避妊の失敗または避妊をせずに性行為をおこなった場合、72時間以内に服用することで効果を発揮します。

アフターピルは避妊率がかなり高く、正しく使用した場合99%に近い確率で避妊できるとされています。

ただし、正しく服用できていない場合や、体調や体質によっても左右されるため、100%の確実性はありません。

アフターピルの使用は避妊の確率を高めますが、絶対的な保証はないため、妊娠してしまう可能性もあるのです。

この記事では、アフターピルを飲んでも妊娠する可能性があることについて、詳しく解説しています。

望まない妊娠は、身体的な健康だけでなく、感情的なストレスや経済的な負担にもつながります。

服用まで時間が経ちすぎていた

アフターピルを服用しても避妊できなかった失敗例として、服用タイミングの問題が多く発生しています。

アフターピルはより早く服用することで高い避妊効果が期待できますが、時間が経つにつれてその効果は低下していきます。

性行為後72時間以内にアフターピルを使用する必要がありますが、それを超えると効果が減少し、避妊効果が得られない可能性があるのです。

服用のタイミングが遅れた理由として、たとえば、医療機関が休診していた、仕事が忙しくクリニックへ行けなかった、医師への相談をためらったなどが挙げられます。

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アフターピルとの飲み合わせが悪かった

アフターピルは、併用禁忌や併用注意の医薬品と同時に服用することで、効果が著しく低下する場合があります。

さらに、以下の飲み物と一緒に摂ると成分の吸収に影響を及ぼし、避妊効果が低下する可能性があります。

服用時には必ず水で摂るようにしましょう。

服用時にNGな飲み物
  • お茶を含むカフェインが入った飲み物
  • アルコール
  • 炭酸水

セント・ジョーズワートなどのリラックス効果のあるハーブも、アフターピルの効果を低下させる可能性があるため、注意が必要です。

そのほか、アフターピルの効果を妨げる医薬品には主に以下のものが挙げられます。

アフターピルの効果を下げる医薬品
  • 抗けいれん薬
  • HIVプロテアーゼ阻害剤
  • 抗酸菌症治療薬

アフターピル服用後の性行為

アフターピルを服用した際、数日間は避妊をせずに性交をしても妊娠の心配はないと勘違いする方が多く見られますが、これは誤解です。

精子は子宮内で約3日間生存するため、アフターピル服用後に避妊を怠ると、排卵が遅れ卵子と精子が受精する可能性が高まり、妊娠の確率が上がります。

アフターピルを服用後、次の生理が始まるまでは確実に避妊できたかどうかは分かりません。

避妊が確認できるまでは、性行為を控えることが重要です。

アフターピル服用後嘔吐してしまった

アフターピルの副作用として、吐き気や嘔吐が生じることがあります。

服用後3時間以内に吐いた場合、有効成分の吸収が十分でない可能性があり、避妊効果が発揮されない恐れがあります。

アフターピルを服用して3時間以内に吐いてしまった場合は、改めて服用することが必要です。

ただし、服用から3時間が経過している場合は、有効成分が吸収されている可能性が高いため、再度の服用は必要ありません。

自分に合ったアフターピルを選んでない

アフターピルの中でも一般的に使用されることの多いノルレボは、個々の体質によって合わない場合があります。

ノルレボは、体重が75kgを超える方や、体格指数(BMI)が25kg/m2よりも大きい方には、緊急避妊薬としての効果が発揮されにくいとされています。

体重が75kgを超え、または体格指数(BMI)が25kg/m2を超える場合は、ノルレボではなく、エラというアフターピルをおすすめします。

アフターピルは100%避妊ができるわけではない

アフターピルは効果が非常に優れた緊急避妊薬であり、正しく服用することで妊娠のリスクを大幅に減少させることができます。

ただし、服用後に必ず避妊効果が得られるわけではなく、時間の経過やそのほかの要因により避妊に失敗するケースもあります。

また、アフターピルはあくまでも一時的な避妊薬であり、連続しての服用には適していません。

日常的な避妊や確実な避妊を望む場合は、低用量ピルの服用がおすすめです。

低用量ピルは用法用量を守って服用することで、約99%の避妊率を得ることができます。

避妊できたか確認する方法

アフターピルの服用後、3日から3週間以内に出血があれば、避妊に成功した可能性が高くなります。

この出血は消退出血と呼ばれ、遅くとも2週間以内に起こり、薄くなった子宮内膜が急激に剥がれて生じるものです。

場合によっては、アフターピルの服用後に消退出血が起こらないこともありますが、この時点では避妊に失敗したとはいえません。

月経予定日の前後に十分な出血があれば、それをもって避妊が成功したとみなすことができます。

なお、避妊が確認できていない状態で性行為をおこなうと、排卵が遅れた分、妊娠のリスクが上がる可能性があるため注意が必要です。

アフターピル服用後の妊娠についてよくある質問

ここからは、以下のよくある質問について答えていきます。

注意点も交えて解説していくため、ぜひ参考にしてください。

アフターピルを服用すると今後不妊になることはありますか?

アフターピルの避妊効果は一時的であり、将来的に不妊につながる心配はありません。

アフターピルは、排卵を遅らせ、着床を防ぐことで妊娠を回避しますが、これらの効果は一時的なものであり、不妊に直接的な影響はないため安心してください。

ただし、アフターピルは連続しての使用には適していません。

繰り返しの服用や依存が生じた場合、身体に大きな負担となり、不妊のリスクが生じる可能性があります。

排卵日付近でアフターピルを服用した場合、妊娠率は変化しますか?

結論として、アフターピルは排卵後も高い効果を発揮します。

アフターピルは、排卵を遅らせることで卵子と精子の結びつきを減少させて着床を阻害するため、妊娠の可能性を低く抑えることが期待できます。

また、妊娠する確率は、排卵日前後でもそれ以外の期間でもほとんど変わりません。

適切なタイミングでの使用が重要であり、できるだけ早い段階での服用が効果を最大限に発揮します。

もし受精していた場合、アフターピルの避妊効果はどうなりますか?

アフターピルは、受精したあとでも高い避妊効果を発揮します。

妊娠は卵子と精子の受精だけでは成立せず、受精卵が子宮内膜に着床する必要があります。

アフターピルは、この着床を阻害することで妊娠を回避することを目的としているため、受精後でも高い避妊効果が期待できるのです。

受精していた場合においても、できるだけ早い段階での服用が避妊効果を最大限に発揮するために重要となります。

もしすでに着床していた場合、アフターピルを飲んでも効果ないですか?

すでに受精卵が着床してしまった場合、アフターピルを服用しても避妊効果は期待できません。

アフターピルは排卵を遅らせ、子宮内膜に変化をもたらすことで受精卵の着床を防ぐことを目的としています。

したがって、すでに受精卵が着床してしまった場合、アフターピルを服用しても避妊効果は期待できません。

ただし、受精卵ができて着床するまでには一定期間の時間を要するため、早期にアフターピルを服用することで十分な避妊効果を得ることができます。

アフターピルを飲んでから生理が遅れているので妊娠していないか不安です。

アフターピルの服用により、生理が予定日から10日ほど遅れる場合があります。

アフターピルは排卵を遅らせる作用があるため、生理周期が変動する可能性があり、生理が予定日通りに来ない場合があるのです。

ただし、生理予定日から10日以上遅れている場合は、アフターピルの効果が発揮されず、妊娠している可能性も考えられます。

その場合は、妊娠検査薬の使用で確認するか、婦人科での受診をおすすめします。