低用量ピルの避妊効果について
低用量ピルは正しく服用することで、99.7%の避妊効果が期待できます。
一般的な避妊方法として認知されているコンドームの避妊効果はおよそ98%のため、コンドームよりも低用量ピルの方が避妊効果が高いことがわかります。
避妊方法 | 避妊成功率 |
低用量ピル | 99.7% |
コンドーム | 98% |
また、低用量ピルを飲み忘れてしまったとしても、91%の避妊効果が期待できます。
低用量ピルの服用でなぜ避妊効果が得られるのか、いつから効き始めるのか、気になる方も多いかと思います。
ここでは、低用量ピルの避妊効果の仕組みや、いつから避妊効果が得られるのかを詳しく解説していきます。
低用量ピルに避妊効果がある理由
低用量ピルの服用で避妊効果が得られるのは、下記の3つの作用によるものです。
低用量ピルに含まれる「黄体ホルモン」と「卵胞ホルモン」が女性ホルモンの生成を抑えることで、上記の3つの作用が働き、一時的に妊娠しにくい身体へと変化させます。
その結果、99.7%の高い避妊効果が得られるという仕組みです。
低用量ピルの効果の効き始めについて
低用量ピルの避妊効果は、生理初日に服用を開始した場合であれば、服用当日から避妊効果が得られます。
ただし、生理開始から2~5日以内に服用を開始した場合は、7日間連続で服用できてから避妊効果が得られるとされています。
そのため、7日間連続で服用できるまでは他の避妊方法をとる、もしくは性行為自体を避けた方がよいでしょう。
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低用量ピルの効果について|効き始めるのはいつ?効果のメカニズムについて解説
低用量ピルのメリット・デメリット
低用量ピルには、女性の悩みを解決してくれる嬉しいメリットがある一方で、デメリットもあります。
メリットとデメリット、どちらも把握した上で低用量ピルを服用しましょう。
低用量ピルのメリット
低用量ピルには、避妊効果以外にもメリットが多くあります。
生理痛やPMS、ニキビなどの女性特有の悩みは、主に女性ホルモンのバランスが不安定になることで引き起こされます。
そのため低用量ピルを服用することでホルモンバランスが整い、生理前や生理中に起こる不快な症状の改善以外にも、ニキビや肌荒れの改善などさまざまな嬉しい効果が期待できます。
また、服用方法によっては生理日の移動も可能なので、旅行やデートなどのイベントに合わせて生理日をコントロールできる点もメリットのひとつです。
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低用量ピルで生理日をずらす方法【早める・遅らせる】月経移動の注意点について
低用量ピルのデメリット
低用量ピルは医薬品のため、個人差はあるものの副作用などのデメリットもあります。
副作用が出るのは低用量ピルの成分に体が慣れるまでの1~3ヵ月がピークとされているため、服用を続けていくうちに症状は改善されていきます。
また、血栓症についても、服用を始めて3ヵ月~半年の間に起こりやすいとされていますが、比較的血栓症のリスクが高まりやすい妊娠中と比較しても、その発症率はごくわずかです。
ただし、急に脚に痛みを感じたり、激しい頭痛、息切れ、舌がもつれてうまく話せない、視覚障害などの症状が出た場合は、すぐに服用を中止し医師の診断を受けてください。
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低用量ピルの副作用はいつから?副作用症状と対処法紹介
低用量ピルの種類
低用量ピルは様々な種類があり、主に「世代」「相性」「錠数」によって種類が分けられています。
低用量ピルに含まれる2つのホルモンの種類や含有量の違い、1シートに含まれる錠数の違いによって、下記の表のように分類されます。
世代 | 第一世代 | 第二世代 | 第三世代 | 第四世代 |
---|---|---|---|---|
商品 | シンフェーズ | トリキュラー | マーベロン | ヤーズ |
種類 | 3相性 | 3相性 | 1相性 | 1相性 |
成分量 | ノルエチステロン エチニルエストラジオール | エチニルエストラジオール レボノルゲストレル | デソゲストレル エチニルエストラジオール | ドロスピレノン エチニルエストラジオール |
価格 | 28錠 | 21錠 | 21錠、28錠 | 28錠 |
特徴 | 生理痛緩和に効果的 日曜日に飲み始める | 副作用が現れにくい 安定した周期を作りやすい | ニキビや多毛症改善に効果的 副作用が現れにくい | 35歳以上や授乳中の方でも服用可能 むくみにくい |
商品ページ | 取り扱いなし | トリキュラー | マーベロン | ヤーズ |
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世代はその名の通りで、第一世代が最初に開発されたピル、第二世代以降の低用量ピルは第一世代の低用量ピルを改良して作られたものになります。
また、相性(そうせい)は1シートの中で配合されるホルモンの量がそれぞれ異なることを指します。
自身の生活スタイルや適応により低用量ピルを選択することで、ストレスなく服用を続けることができるでしょう。
低用量ピルの種類や特徴について詳しく知りたい方は、下記の記事もご参考にしてください。
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低用量ピルの種類と特徴|世代や相性の違いは?お悩み別オススメ紹介
低用量ピル以外の避妊方法と避妊効果
低用量ピル以外にも避妊方法は複数あります。
一般的に起用されている避妊方法と、メリットやデメリットについてまとめてみました。
避妊方法 | 低用量ピル | コンドーム | アフターピル | 子宮内避妊用具 |
---|---|---|---|---|
避妊成功率 | 99.7% | 98% | 24時間以内:95% 48時間以内:85% 72時間以内:58% | 99.4% |
メリット | 避妊効果が高い 生理痛やPMS改善にも効果的 | 入手しやすい 性病予防にも適している | 性交後の避妊が可能 | 2~5年程度避妊効果を維持 経血量の減少効果 |
デメリット | 性病予防はできない 毎日の服用が必要 | 男性側の協力が必要 避妊具の取り扱いに失敗することも | 副作用がある 時間制限がある | 通院の必要がある 装着時痛みを伴う |
どの避妊方法も正しく服用・使用することで、避妊効果が得られます。
それぞれのメリットやデメリットを比較し、自分自身またはパートナーとの生活スタイルに合った避妊方法を選択しましょう。
低用量ピルの避妊効果に関するよくある質問
低用量ピルの避妊効果に関するよくある質問をまとめてみました。
ぜひ参考にしてみてください。
低用量ピルで避妊に失敗することはありますか?
低用量ピルを使用している際は避妊しなくていい?
低用量ピルの避妊効果はいつまで続きますか?
低用量ピルで生理をずらしても避妊できますか?
低用量ピルを飲み始めて何日目から避妊効果はありますか?
低用量ピルを服用していれば中に出ても大丈夫ですか?