低用量ピル

低用量ピル服用中のむくみ|原因と対策方法について

低用量ピル

低用量ピル服用中のむくみについて

低用量ピルの服用によって、0.1~5%未満の確率でむくみが生じることがあります。
それは、低用量ピルに含まれる黄体ホルモン『プロゲステロン』の保水作用によるものとされています。

一般的には、服用を続けていくうちにむくみの症状が落ち着いてくることが多いですが、むくみの度合いや継続期間には個人差があります。

本記事では、低用量ピルの服用によるむくみの原因や対策方法について詳しく解説していきます。

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むくみが起こる原因

むくみが起こる原因は、低用量ピルに含まれる黄体ホルモン「プロゲステロン」の影響です。
プロゲステロンは、基礎体温を上げて受精卵が着床しやすいように子宮内膜を厚く保ったり、乳腺を発達させたりして、妊娠に向けて準備をする働きがあります。

そのために栄養や水分を身体に蓄えようとするため、むくみやすくなるのです。
ピルを服用して太ったように感じる時は、水分でむくんでいる可能性が高いです。

太るからと敬遠されることも多い低用量ピルですが、ピルに脂肪を溜め込む性質はないため、安心して服用してください。

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低用量ピルを飲むと太る?体重増加の原因と対処法解説

むくみはいつまで続く?

低用量ピルの服用を始めてから1~2ヶ月は、ホルモンバランスが安定していないため、むくみが起こりやすくなります。
ただし、むくみを含む副作用の多くは、低用量ピルを飲み続けて2~3ヶ月ほどで徐々に落ち着いていくとされています。

ただし、症状が強かったり、飲み始めてから3ヶ月以上経過してても症状が治まらないようであれば、かかりつけの医師に相談しましょう。

血栓症の初期症状に注意

ただし、むくみは血栓症の初期症状である可能性もあるため注意が必要です。
低用量ピルを服用し始めると、血栓症になるリスクが高まります。

低用量ピルが原因となって起こる血栓症のむくみの症状は、ふくらはぎから足首の間に出ることが多いとされています。
また、むくみだけではなく以下のような症状があらわれた場合は、直ちに医師の診察を受けるようにしてください。

血栓症の初期症状
  • 強い胸の痛み
  • 激しい頭痛
  • めまい、失神
  • ふくらはぎの腫れや痛み
  • 息切れ
  • 舌のもつれ
  • 呼吸困難

とくに、服用を開始して3ヶ月以内は気をつける必要があり、症状が現れた場合はすぐに病院を受診してください。
なお、血栓症が起こりやすくなる要因としては、デスクワークなどでの長時間に渡る同じ体勢、水分不足などが挙げられます。

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低用量ピルによる血栓症のリスク|初期症状や対処方法についても解説

ピルによるむくみの対策方法

では、低用量ピルの服用でむくみが起こったら、どのような対策をしたらいいのでしょうか。
具体的には以下のようなことが挙げられます。

低用量ピルによって起こるむくみへの対策について、以下で解説していきます。

最低3カ月は様子を見る

むくみが起こっていても、3ヶ月は服用を継続して様子を見てみましょう。
低用量ピルによって起こるむくみは、服用を開始してから1~2ヶ月ほどでホルモンの状態が安定して治まることが多いです。

ただし、足が痺れたりふくらはぎに痛みがあるなど、むくみ以外の症状があらわれた場合は、単なるむくみではなく血栓症の初期症状の可能性があります。
この場合は、低用量ピルを服用していることを告げたうえで、医師にご相談ください。

お酒や塩分の摂取を控える

低用量ピル服用中は、お酒や塩分の摂取をなるべく控えるようにしましょう。
塩分過多の食事、過度のアルコール摂取は、むくみを引き起こす原因となるだけではなく、血栓症の原因にもなります。

そのため、塩分を摂り過ぎたと感じた場合は、意識して水分をこまめに摂取することをおすすめします。
また、ビタミンやミネラルを積極的に摂取するようにしてください。

低用量ピル服用中は、服用していない時と比べてむくみやすいため、健康的な食生活を送るように心がけましょう。

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低用量ピル服用中の飲酒について|お酒を飲む場合の注意点

適度な運動

適度な運動は、むくみの解消に効果的です。
むくんだからと、食事を抜いたり極端に減らすなどしてダイエットをおこなうことは、リバウンドを引き起こしかねません。

食事を抜くよりは、普段よりも一駅分多く歩いたり、いつもは上らない階段を上ったりして、日常生活の中に運動を取り入れながら体重減少を目指すことをおすすめします。
また、適度に体を動かすことは、血栓症の予防にもつながります。

低用量ピルの種類を変更する

低用量ピルによって起こるむくみは、ピルの種類を変更することで解消される場合もあります。
低用量ピルは、プロゲステロンの種類によって第1~第4世代に分類され、各世代ごとにホルモンの配合量が変わってきます。

現在服用中のピルとは違う世代のピルに変更することで、むくみが解消される場合もあります。
とくに、第4世代の「ヤーズ」というピルは卵胞ホルモンの量が少なく、むくみ等の副作用が起こりにくいのが特徴です。

商品トリキュラー

トリキュラー

マーベロン

マーベロン

ヤーズ

ヤーズ

世代第2世代第3世代第4世代
種類3相性1相性1相性
成分量エチニルエストラジオール0.03mg
レボノルゲストレル0.05mg
デソゲストレル0.15mg
エチニールエストラジオール0.03mg
ドロスピレノン3mg
エチニルエストラジオール0.02mg
価格2,180円~
21錠
2,000円~
28錠
5,000円~
28錠
特徴国内処方の低用量ピル国内処方の低用量ピル
認知度の高い低用量ピル
飲み忘れ防止の28錠タイプ
超低用量ピル
副作用が出にくい
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低用量ピル服用中のむくみに関する質問

低用量ピル服用中に発生するむくみについて、よくある質問をまとめましたのでご紹介します。

ピルのむくみはいつまで続きますか?

低用量ピル服用を開始してから2~3ヶ月ほどで治まります。

飲み始めの時期はむくんでいても、2~3ヶ月経つと体内のホルモンバランスに身体が慣れることで、むくみが消失していきます。


ただし、むくみと共にふくらはぎが痛んだり、胸が苦しくなったりと、むくみとは違う症状があらわれた場合は血栓症が起こっているおそれがあります。


その際は、低用量ピルの服用を中止して医師の診察を受けるようにしてください。

ピルを飲んで、むくむのはなぜですか?

低用量ピルに含まれる黄体ホルモン「プロゲステロン」に、水分を溜め込む作用があるためです。


プロゲステロンには、基礎体温を上げて受精卵が着床しやすいように子宮内膜を厚く保ったり、乳腺を発達させたりして、妊娠に向けて準備をする働きがあります。

ピルのむくみの対策は?

低用量ピルの種類を変更したり、飲酒や塩分を控え、適度な運動をすることです。


ウォーキングや、階段を上ったり下りたりするなどして筋肉を鍛えるように心がけ、充分に睡眠を取ることも大切です。


また、マッサージなどで物理的に血行を促すこともおすすめです。

むくみにくいピルはありますか?

第4世代の「ヤーズ」という低用量ピルが比較的むくみにくいと言われています。


ピル服用中のむくみによる一時的な体重増加が気になる場合は、ヤーズの服用をご検討されることをおすすめします。

ピルのむくみで体重はどれくらい増えますか?

むくみによる体重増加は、だいたい2kg程度とされています。


ピル自体に脂肪を溜め込んだり、体重を増やす作用は無いため、この時期にそれ以上体重が増えたという場合は、食べ過ぎの可能性も考えられます。