ピルは不妊症に繋がるのか
結論から言うと、ピルの服用が不妊症に繋がることはありません。
低用量ピル、アフターピルは服用中の排卵を抑制することで、妊娠を阻止できる医薬品です。
そのため、服用している期間こそほとんど妊娠はしなくなりますが、服用を中止することで生理が再開し、妊娠することが可能となります。
こうした、ピルと不妊症の関係性、ピル中止後の生理について、ピル中止後の妊娠確率について、この記事では解説していきます。
ピルと不妊症の関係性
ピルと不妊症の関係性、不妊予防にも関わりがあるのかなどを説明します。
ピルは不妊治療に効果があるのか
ピルには不妊症治療への効果はなく、治療薬としても認められていません。
ピルを服用している間は排卵が止まるため、妊娠することがないからです。
ただし、ピルにより排卵周期を調整することで、月経困難症や子宮内膜症といった病気が改善することがあります。
これらの病気は不妊の原因に繋がる為、改善することで妊娠する確率が上がる可能性はあります。
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低用量ピルの効果について|効き始めるのはいつ?効果のメカニズムについて解説
ピルは不妊予防に効果があるのか
上記の説明と重複してしまいますが、ピルは子宮内膜症の治療薬として認められているものです。
子宮内膜症とは、子宮の内側を覆う子宮内膜が別の部位にもできてしまい、不妊の原因にもなる病気です。
月経の周期で内膜が増大するので、ピルの服用で周期を調節し、子宮内膜症の発症を予防すれば、不妊の原因を1つ減らせて将来の不妊予防に繋がります。
ピル中止後の生理について
低用量ピルをやめた後に、消退出血という現象が起こることがあります。
消退出血とは、ピルの服用を辞めて数日後に起こる、生理に似た、量の少ない出血です。
そのおよそ2ヶ月後に通常の生理が来て、3ヶ月から6ヶ月の時間で通常の生理に戻ります。
服用中止から3ヶ月以内に9割以上の方が排卵を再開させると言われていますが、その期間を過ぎても生理が来ない場合はすぐに医師に相談してください。
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低用量ピル使用中に生理が来ない理由|生理が遅れている場合の対処方法
ピル中止後の妊娠確率について
ピルは長い期間服用しても、服用を辞めて数ヶ月の時を経て月経の周期を戻せば、将来の妊娠に影響を及ぼすことはありません。
ピルの服用中止から1年間で、約8割の方が妊娠したという海外のデータもあります。
参考ページ
ドロスピレノンおよびその他のプロゲスチン含有経口避妊薬使用後の妊娠率 – PubMed
ピルと不妊に関する質問
ピルと不妊に関してよくある質問と回答は以下になります。
ピルを飲んで不妊になる可能性はありますか?
ピルを飲み続けると将来妊娠しにくくなりますか?
ピルを飲んでいる間は排卵しますか?
ピルやめてからどのくらいで妊娠しますか?
妊娠したい場合、ピルをいつやめればいいですか?