低用量ピル休薬期間中の避妊効果
低用量ピルは正しく服用することで、99.7%の避妊効果が期待できます。
通常、排卵は卵胞が受精できる状態まで育った段階で起こります。
低用量ピルを正しく服用している場合は卵巣の活動が休止するため、卵胞が育っても排卵が起こらなくなります。
休薬している7日間に卵胞が急激に育ち、排卵が起こるということもないため、休薬期間にもきちんと避妊効果が継続します。
本記事では、低用量ピルの休薬期間中の避妊効果について、詳しく解説しています。
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低用量ピルの効果について|効き始めるのはいつ?効果のメカニズムについて解説
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日本産科婦人科学会編|低用量経口避妊薬の使用に関するガイドライン
ピル以外の避妊をしていない場合の妊娠確率
低用量ピル以外の避妊をしていない場合でも、毎日きちんと服用していれば、休薬期間中に妊娠する可能性は「0.3%」と非常に低い数値です。
これはあくまでも、「毎日きちんと服用している場合」の話で、飲み忘れが発生している場合は、妊娠の確率は「9%」まで上昇します。
そのため、低用量ピルを常用しているから避妊をしなくてもいいということにはならず、休薬期間中もコンドームなどを併用して妊娠の可能性を下げる必要があります。
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低用量ピルの避妊効果のメリット・デメリット|避妊方法の種類について
低用量ピルの休薬期間がある理由
そもそも、低用量ピルは、なぜ休薬の期間を設ける必要があるのでしょうか?
それには、以下のような理由があります。
これらについて、以下で詳しく解説していきます。
予期せぬ出血の回避
休薬期間を設けることなく低用量ピルの内服を続けていると、予期せぬ時期に出血する可能性が高まります。
そうなると、「生理に伴う出血をコントロールして生活の質を上げる」という低用量ピル服用の目的が達成できなくなります。
そのため、定期的に休薬期間を設けて「消退出血※」を起こさせることで、出血のタイミングをコントロールしやすくしているのです。
なお、低用量ピルの服用であらわれる消退出血は、生理に比べると痛みや出血が少なくて済み、出血する期間も短くなるというメリットがあります。
※消退出血…血中の女性ホルモンが減少することで子宮内膜が剥がれ落ちて出血することで、消退出血が起こる原理は生理の出血と同様のもの
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低用量ピルの不正出血について│出血の対応法や低用量ピル以外の原因の紹介
妊娠の有無を確認する目的
休薬期間が設けられているのは、妊娠の有無を確認するためでもあります。
一時的に低用量ピルの服用を止めることで消退出血が起こると、妊娠はしていないということが確認できるためです。
万が一、休薬期間中の消退出血が2周期連続して起こらなかった場合は、投与を継続する前に妊娠の有無を確認する必要があります。
妊娠が確認された場合は、低用量ピルの服用を中止する必要があります。
参考ページ
医療用医薬品 : マーベロン (マーベロン21 他)|生殖能を有する者
卵巣を正常に保つ目的
低用量ピルの休薬期間は、卵巣や子宮のメンテナンスを行うための期間でもあります。
ピル服用中は、卵巣や子宮内膜が働きを休めています。
そのため、卵巣や子宮の正常な働きを維持するためには、その働きを定期的に再開させる必要があるのです。
ピルの休薬期間を設け、卵巣や子宮の働きを定期的にチェックしておくことは、とても大切なことなのです。
休薬期間中の生理について
低用量ピルを休薬すると、一般的に休薬を開始してから2日前後で出血が起こります。
ピルを飲んでいるのに生理のような出血が起きて驚くこともあるかもしれませんが、これは「消退出血」と呼ばれており、休薬期間中に起こる自然なものです。
ピルを休薬することでホルモンが補われなくなるため、子宮内膜が剥がれ落ちて出血を起こします。
ピルで人為的に起こしている出血のため生理とは異なりますが、出血する仕組みは生理のものと同じです。
消退出血は生理と同じように5日前後続きますが、生理と比べると痛みや出血が少なくて済み、出血する期間も短くなることが多いです。
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低用量ピルの生理への影響|PMSや生理痛の緩和について
休薬期間中に生理が来ない場合
低用量ピルを正しく服用していれば、休薬期間の2~4日目に生理のような「消退出血」が起こります。
ただし、消退出血が起きないようであれば、以下の原因が考えられます。
- 妊娠の可能性
- ピルの休薬期間の誤り
- 病気の可能性
もし妊娠の可能性が考えられるなら、妊娠検査薬を使用して確認しましょう。
妊娠検査薬が陰性の場合でも、体調に変化がある場合は他の病気の可能性も考えられるため、婦人科で検査を受けることをオススメします。
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低用量ピル使用中に生理が来ない理由|生理が遅れている場合の対処方法
休薬期間をとらないケース
場合によっては、休薬期間を設けずに低用量ピルを連続服用することがあります。
その場合の注意点などについて解説していきます。
第三週に飲み忘れた場合
低用量ピル服用の第3週目で2日以上飲み忘れてしまった場合は、例外的に休薬期間を設けず次のシートに移ります。
21錠タイプの場合は休薬期間を設定せず、28錠タイプの場合は7錠分の偽薬を飲まずに破棄し、次のシートに移ってください。
生理を移動したい場合
生理を遅らせたい場合にも、本来の休薬期間を設けずに連続服用するケースがあります。
休薬期間を設けない場合は、最大で3シートまで継続して服用することができます。
ただし、1シート内でホルモンの配合量が変化する2・3相性ピルの場合は、休薬期間を設けない場合に適したホルモンのコントロールが必要となるため、ご自身の持つピルがどれに当たるのかを把握する必要があります。
生理日を移動する機会の多い方は、1シート内のホルモン量がすべて同じである「1相性」のピルの方が、比較的簡単に生理日をずらすことができるためオススメです。
商品 | マーベロン | トリキュラー |
---|---|---|
種類 | 1相性 | 3相性 |
成分量 | デソゲストレル0.15mg エチニールエストラジオール0.03mg | エチニルエストラジオール0.03mg レボノルゲストレル0.05mg |
価格 | 2,000円~ 21錠・28錠 | 2,180円~ 21錠 |
特徴 | ニキビや多毛症の改善に優れている | 不正出血が起こりにくく安定した周期を作りやすい |
服用方法 | 生理を遅らせている期間は新しいシートの1錠目から服用 | 生理を遅らせている期間は新しいシートの12錠目から服用 |
商品ページ | マーベロン | トリキュラー |
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低用量ピルの休薬期間中に関する質問
低用量ピルの休薬期間中について、よくある質問をまとめましたのでご紹介します。
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休薬期間の8日目に低用量ピルを飲み忘れてしまいました。どうすれば良いでしょうか?
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