低用量ピルで生理日をずらす方法
低用量ピルを使用することで、生理日を早めることも、遅らせることも可能で、最大1週間程度生理日をコントロールすることができます。
どうしても外せないイベントや予定と生理の日程が重なってしまいそうな時には、無理をせず低用量ピルの使用も視野に入れてみてください。
ここでは、低用量ピルを使った生理日をずらす具体的な方法や、生理日をずらす際の注意点について解説しています。
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低用量ピルの生理への影響|PMSや生理痛の緩和について
生理日を早める方法
低用量ピルを服用することで、生理予定日を前倒しに早めることが可能です。
生理日の移動で来る軽めの生理は『消退出血』と呼ばれ、普段の生理よりも比較的軽めで5日程度で治まるとされています。
生理日の移動後、次の生理はおおよそ周期通りに始まります(23日周期の方であれば約23日後)。
生理日を遅らせる方法
低用量ピルを使って生理を遅らせたい場合は、普段から低用量ピルを継続服用している必要があります。
元々の生理予定日と旅行などのイベントが重なっている時は、以下の方法で生理日を遅らせることができます。
低用量ピルを使って生理日を遅らせる場合、普段どのピルを使っているのかによって生理を遅らせている期間の服用方法が異なります。
低用量ピルの種類の一つである1相性と3相性で服用方法が異なるため、ご自身の持つピルがどれに当たるのかを調べた上で実践してみてください。
相性 | 1相性 | 3相性 | 3相性 |
---|---|---|---|
商品名 | マーベロン ファボワールなど | トリキュラー ラベルフィーユ アンジュなど | シンフェーズなど |
服用方法 | 生理を遅らせている期間は新しいシートの1錠目から服用 | 生理を遅らせている期間は新しいシートの12錠目から服用 | 生理を遅らせている期間は新しいシートの8錠目から服用 |
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参考ページ
月経周期の移動方法は?
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低用量ピルの飲み方は?|正しい服用方法や飲み始めるタイミングについて解説
月経移動で用いられる低用量ピル
低用量ピルには多くの種類がありますが、基本的にどの低用量ピルであっても生理日の移動に用いることは可能です。
ただし、低用量ピルは1シート内に配合されているホルモン配合量が一定の『1相性』ピルと、配合量が異なる『2・3相性』ピルに分かれているため、生理日を移動する際の服用方法もそれぞれ異なります。
生理日を移動する機会の多い方は、1シート内のホルモン量がすべて同じである「1相性」のピルの方が、比較的簡単に生理日をずらすことができるためオススメです。
ただし、体質によっては副作用の現れ方なども異なるため、自身に合った低用量ピルを探していく必要があります。
商品 | マーベロン | トリキュラー | ダイアン35 | オブラル-L |
---|---|---|---|---|
種類 | 1相性 | 3相性 | 1相性 | 1相性 |
成分量 | デソゲストレル0.15mg エチニールエストラジオール0.03mg | エチニルエストラジオール0.03mg レボノルゲストレル0.05mg | 酢酸シプロテロン2mg エチニルエストラジオール0.035mg | レボノルゲストレル0.15mg エチニールエストラディオール0.03mg |
価格 | 2,000円~ 21錠・28錠 | 2,180円~ 21錠 | 2,500円~ 21錠 | 1,400円~ 21錠 |
特徴 | 国内処方の低用量ピル 認知度の高い低用量ピル 飲み忘れ防止の28錠タイプ | 国内処方の低用量ピル | ニキビの改善にも効果的 | 副作用が出にくい |
商品ページ | マーベロン | トリキュラー | ダイアン35 | オブラル-L |
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低用量ピルの種類と特徴|世代や相性の違いは?お悩み別オススメ紹介
生理日移動以外の低用量ピルの効果
低用量ピルは、『黄体ホルモン(プロゲステロン)』と『卵胞ホルモン(エストロゲン)』の2種類の女性ホルモンが配合されている経口避妊薬で、ホルモンバランスを安定させることで様々な効果が期待できます。
もちろん、生理日の移動だけででなく主に下記の用途で使用されることがあります。
低用量ピルのメインの効果となる避妊効果をはじめ、生理痛やPMS、ニキビの改善にも用いられます。
どれもホルモンバランスの乱れを主な原因としているため、低用量ピルの継続服用でホルモンバランスが安定することで症状が落ち着きやすくなるでしょう。
その他にも、女性ホルモンの変動や排卵回数が発症の原因とされる子宮体がんや卵巣がんのリスクを抑えるとも言われています。
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低用量ピルの効果について|効き始めるのはいつ?効果のメカニズムについて解説
生理日(月経)移動の注意点
低用量ピルを生理日の移動に用いる場合、いくつか注意しなければいけない点があります。
服用方法に誤りがあると正しく生理日が移動できないこともあるため、以下の点を踏まえて生理日の移動を行いましょう。
休薬(プラセボ服用)期間に生理がくる
低用量ピル服用中の場合は、基本的に休薬(プラセボ服用)期間に生理がきます。
生理を遅らせたい場合、休薬期間の一週間以上前から次のシートの服用に入るため、休薬期間を過ぎてから生理を遅らせようと思っても難しい可能性があります。
予定に合わせて生理日を移動する場合は、余裕をもってスケジュールを立てるようにしましょう。
また、低用量ピル服用中は生理ではないタイミングで起こる性器からの出血『不正出血』が起こるケースがあります。
低用量ピルを服用する際は、出血の状態と原因について事前に確認しておきましょう。
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低用量ピルの不正出血について│出血の対応法や低用量ピル以外の原因の紹介
生理周期をきちんと把握する
生理を遅らせたいと考えている場合、自身の生理周期を正しく把握しておきましょう。
生理日の移動は予想される生理日よりも前から準備を始めるため、生理周期の把握ができていないと思った通りに生理日を移動できない可能性があります。
人によって生理周期は異なりますが、基礎体温などを利用して自身の生理周期を事前に把握しておくことが大切です。
生活習慣を整える
生理は生活習慣の乱れが原因で遅れてしまうことがあるため、生理の移動を考えている場合は生活習慣の乱れには注意が必要です。
生理が遅れてしまうと生理日移動の準備が間に合わなくなってしまう可能性があります。
睡眠不足や過度なダイエットなどを避け、規則正しい生活を送ることが重要です。
ストレスを感じないように日々を過ごすことは難しいですが、適度な運動や親しい友人と過ごす時間を通して軽減していきましょう。
低用量ピルの飲み忘れに注意
低用量ピルは継続服用で生理周期を安定させるため、飲み忘れてしまうと生理周期が乱れてしまう可能性があります。
生理日の移動には生理周期の把握が必要不可欠なので、生理日が読めなくなると移動に失敗するかもしれません。
そのため、普段から低用量ピルの飲み忘れには注意し、飲み忘れてしまったときはすぐに対処するようにしましょう。
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低用量ピルを飲み忘れた時の対処方法|生理が来た場合や避妊効果について解説
生理日をずらすことによる副作用
低用量ピルを用いて生理を遅らせる場合、副作用として胃痛や倦怠感を感じるケースがあり、中用量ピルを用いた生理日の移動の場合は、吐き気や頭痛、むくみ等の副作用を伴うこともあります。
どちらのピルを用いた場合にも、後遺症が残るような大きな副作用は報告されていません。
しかし、副作用による吐き気によってピル服用後吐いてしまった場合、ピルの効果が十分得られない可能性があり、服用しなおす必要があります。
このように、副作用の症状によっては対処しないといけないケースも発生するため、ピルを服用する際は、事前に副作用と副作用の対処方法について確認しておきましょう。
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低用量ピルの副作用はいつから?副作用症状と対処法紹介
低用量ピルを服用できない方もいるので注意
生理日の移動を考えている方の中でも、以下の条件に当てはまる人は低用量ピルを服用することができないので注意してください。
・低用量ピルの成分に対して過敏性素因がある
・妊娠している、又は妊娠している可能性がある
・授乳中
・エストロゲン依存性悪性腫瘍(乳癌、子宮内膜癌など)、子宮頸癌及びその疑いがある
・診断の確定していない異常性器出血がある
・血栓性静脈炎、肺塞栓症、脳血管障害、冠動脈疾患又はその既往歴がある
・35歳以上で1日15本以上の喫煙をしている
・前兆(閃輝暗点、星型閃光等)を伴う片頭痛を患っている
・肺高血圧症、又は心房細動を合併する心臓弁膜症を患っている
・血管病変を伴う糖尿病患者
・抗リン脂質抗体症候群
・手術前4週以内、術後2週以内、産後4週以内
・重篤な肝障害がある
・脂質代謝異常がある
・高血圧症(軽度の場合を除く)
・オムビタスビル水和物、パリタプレビル水和物、リトナビル配合剤を投与している
低用量ピル服用中のトラブルについて
低用量ピルの服用中にトラブルが起こるケースがあります。
急な出来事で不安にならないためにも、以下のようなトラブルを知っておくことで、事前の予防や落ち着いた対処が可能です。
服用中に出血が起こった場合
通常、生理の出血は低用量ピルの休薬期間に起こるため、服用中に出血が起こった場合は『不正出血』となります。
低用量ピルの服用始め1~3カ月はホルモンバランスが不安定なため、副作用による不正出血が起こりやすい傾向にあります。
不正出血は服用を継続していく間に治まることがほとんどですが、長引く場合や症状が重い場合は病院を受診するようにしましょう。
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低用量ピルの不正出血について│出血の対応法や低用量ピル以外の原因の紹介
休薬期間に生理が来ない場合
休薬期間に生理が来ない場合は、休薬期間以前の飲み忘れや飲み続けによって生理周期が乱れている可能性が考えられます。
休薬期間中も服用してしまった場合、休薬期間であっても生理が来ないことや、破綻出血が起こることがあります。
さらに過去の飲み忘れで避妊効果が一時的に下がっていた場合、その期間に妊娠していると生理が来ません。
その他に原因があるケースも考えられますが、普段から服用スケジュールには十分に注意し、休薬期間に生理が来ない場合は医師への相談を行ってください。
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低用量ピルの休薬期間中に生理が来ない理由|生理が遅れている場合の対処方法
低用量ピルで生理日をずらすに関するよくある質問
生理を早めるのと遅らせるのはどちらがいいですか?
ピルで生理日をずらすのは身体に悪いですか?
生理をずらすピルを途中でやめたらどうなりますか?
明日生理を起こすことはできますか?
昨日始まった生理を止めることはできますか?
低用量ピルを実際に使用した人の声
低用量ピルで生理日の移動を行ったことがある女性の口コミを集めました。
生理日の移動をしてみたいと考えている方は是非参考にしてみてください。